タイトル・ジャケ写、どうみても大蛇であることは疑いようがない。
サメやワニなどと同類で、お決まりのパターンを踏襲した定番B級ホラーである。
どの作品もドングリの背比べで、突出した作品に出遭う可能性は極めて低い。
なのに、気になって観賞してしまう。
すると、新たな作品が作られる。
これぞ低級映画スパイラルで、我々の深奥に存在する巨大生物症候群を巧みに利用したビジネスモデルである。
さて、本作。
製薬会社ジェンテックが出資する調査団が、アマゾン奥地で棺を発掘。
中の遺体を調査すると、なんと推定年齢300歳という結果が!!
長寿の秘訣はアマゾンにあり。
ということで、スーザン博士ら調査団が派遣される。
しかし、その地には伝説の大蛇と、謎の原住民が棲息していた。
果たして、調査団の運命は!?
現地ガイドにステファン・ボールドウィン。ボールウィン兄弟のセクシーさが武器。
俳優さんは全般的に標準レベルの演技で、妙な安っぽさはありません。
ストーリーも、この手の作品ではきちんと構築されている。
ところが、問題は大蛇襲撃シーンでの激変ぶり。
徹底的にチープな空気が張り詰め、ちょいグロ演出が展開。
大蛇はまるでドラゴンのよう。
そして、中盤から判明してくる全貌は、ちょいと予想外な異形でした。
リック博士の極端な身勝手ぶり。
猿のビビり演技。
原住民の棒叩きロード。
白骨温泉を彷彿させる長寿の泉。
小さなポイントをコツコツ積み上げ、終わってみれば貴方の口は「ありがとう」をつぶやく。
B級にしか出せぬ味をご賞味あれ。
ちなみに、大蛇のラスト・キルは必見。
残酷さと、滑稽さと、心強さと。
感じていたいよ、いつまでも……。