今でもザ・リドルをはじめとする80,90年代の曲を聴いて楽しんでいますが、個人的に、この2CDセットにもなっている15minutesやTo Be Frank以降の、大人になってから?のニックカーショウは、代用がきかない必須の音楽となっています。
ザッとBGMのように聞き流すと、ほどほどのPOP程度に受け取られる可能性もあるミディアムテンポの楽曲群。しかし、ちゃんと向き合うと、幾重にも周到かつ細やかなアレンジがなされ、美しく快い音世界と素晴らしいメロディラインが際立つ良質な曲ばかり。
本当に飽きがこない。決して聴き手に押し入ってこない、押し付けてこない優しさも心地良いのです。
ダイナミックにパンチの効いた力技で訴える質の作品群ではないし、表立って活動せず、シャイで静かめな存在のニックカーショウですが、知る者にとっては宝物のようなアーティストです。
できれば、もう少しでよいので、アルバムを短めのスパンで出してもらえたらと願っています。