カトリーナは、憧れの街を破壊した。
しかし、今もう一度この美しき母なる港町が音楽の街であったことを世界中に認識させた。
このアルバムは美しい。
なぜなら同情で作られたアルバムでないから。
参加者の愛でなりたっているから。
音楽に溢れている限り大丈夫だ、という確信に満ちた演奏が集まっている。
だから、私たち第3者が聴いても楽しめるアルバムだし、ニューオリンズに行きたいと強く思わせてくれる。
そういう意味で、観光都市のベネフィットアルバムとして正しく素晴らしい。
1曲1曲録音場所、プロヂューサーも違うのに、アルバム全体に統一感があるのは、確固たるミュージシャンの意識があるからで、そのことを含め恐ろしくもスゴイ街だ。
余談ですが、カトリーナ前に録音された I BELIEVE TO MY SOUL というオムニバスアルバム(アーマトーマス、アラントゥーサン、メイヴィスステイブルズ、アンビーブルズ、ビリープレストン)も同じような感じでとても良いです。こちらは、プロヂューサーとバンド(いいぞぉ)が統一されています。
それと、ジョンスコフィールドの THAT'S WHAT I SAY (レイチャイルズトリビュート)もドクタージョン、アーロンネビル!参加でニューオリンズ臭が同じ様に漂っています。