裏ベストと思われがちですが、
524サンのソングライターな一面が見られる
非常におもしろいベスト盤。
野宮真貴嬢と出会ったころは湯水のように曲ができた反面、
解散に近づくほどどんな曲作ろうか悩んでたらしいですが
その分ピチカートの後半はセンチメンタルな曲が
多かったように個人的に思います。
それはたぶんこのベスト盤にも反映されていると思いますが、
その後半の時期の曲が多いこと。
「虚無感」「哀愁」「終末期」などそういった言葉が
似合いそうな曲ばかりで聴いてて非常に切ないです。
ピチカートの曲は派手なアレンジを施してあるのが多いですが
524サンのギター1本で歌われる「東京は夜の七時」や
とてもおとなしいアルバムバージョンの「大都会交響楽」を聴くと
それがよくわかったりします。
中でも「私の人生・人生の夏」は夏の終わりの曲で
非常にセンチになります。
野宮真貴嬢による初期のピチカートのカバーである
「連載小説」「サマータイム・サマータイム」も聴き所。
個人的には「サマータイム*2」のトライアドコードが大好きです。
アコースティックではなく、ナチュラルではなく
「ニュートラル」という言葉が一番似合うベスト盤だと思ってます。