この作品は、黒澤明 監督作品の中でも異色作になるのでしょうが、私の大好きな、とても大切な映画でして、VHSも、現在3種類でているDVDも全て観ていますが、この商品が、その中で唯一、音がステレオです。
森の中の音や、虫や鳥の声、隊員たちの歩く足音、音楽などの音質が大変素晴らしく、初めて音を聴いたときには、その臨場感に驚かされました。
再会したデルスと隊長に、隊員たちが歌を唄う場面は、構図に合わせて音が、左メインになったり全体的に響いたりするのが、最初は少し気になりましたが、これはこれで良いかとも思えます。
少々残念なのは、まず映像が、先に東宝ビデオさんから発売されていた商品と比べて、全体的に色があおっていたり、若干のフリッカーがあること。
色に関しては、東宝ビデオ版で印象的だった、作品のはじめの方でアルセーニエフ達が野営する場面での「まるで魔女が宴をひらきそうな」“赤色”が若干薄まっていますが、知人は逆にそちらの方が気になったらしいので、感性の違いも含むかも知れません。
監督と撮影監督の本来の意図がどちらなのか興味があります。
あと、本編が2枚のdiscに分かれていて、それぞれに特典映像が入っているのですが、全てを1枚に収めるか、本編をdisc1に、特典をdisc2に、という風に出来なかったのは、容量の問題でしょうか?
出来れば本編を続けて鑑賞したいのに、いちいちdiscを入れ替えて、飛ばせない警告表記やメーカーロゴ(音も本編より大きい)を見なければならないのも、気持ちが一旦途切れてしまって気持ち悪いです。
一方で、この商品でしか観られないと思われる得点映像は素晴らしかったです。アルセーニエフを演じたサローミン氏のインタビューは貴重でしょうし、感動的です。
多少の不満はありますが、個人的には、懐に余裕が出来たら、もう一つ予備に置きたい商品です。
デルス・ウザーラ モスフィルム・アルティメット・エディション [DVD]
フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | マキシム・ムンズク, ユーリー・サローミン, シュメイクル・チョクモロフ, 黒澤明 |
言語 | 英語, フランス語, ロシア語 |
稼働時間 | 2 時間 16 分 |
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商品の説明
レビュー
監督・脚色: 黒澤明 原作: ウラジミール・アルセーニェフ 脚色: ユーリー・ナギーピン/原卓也 撮影: 中井朝一/ユーリー・ガントマン/フョードル・ドブロヌラボフ 音楽: イサク・シュワルツ 出演: ユーリー・サローミン/マキシム・ムンズク/シュメイクル・チョクモロフ/スヴェトラーナ・ダニエルチェンコ
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 2.35:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 英語, フランス語, ロシア語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4933672232621
- 監督 : 黒澤明
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 2 時間 16 分
- 発売日 : 2006/4/26
- 出演 : ユーリー・サローミン, マキシム・ムンズク, シュメイクル・チョクモロフ
- 言語 : フランス語 (Dolby Digital 5.1), 英語 (Dolby Digital 5.1), ロシア語 (Dolby Digital 5.1)
- 販売元 : アイ・ヴィ・シー
- ASIN : B000EQIT6C
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 59,819位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 5,473位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日ソ合作映画「デルス・ウザーラ」は20世紀初頭の極東探検家アルセーニエフの同名の著書を映画化したもので、沿海州ウスリー地方を探査するアルセーニエフとタイガの自然に生きるゴリド族猟師デルス・ウザーラとの邂逅と交流、そして別れを詩情あふれる映像で描いた名作である。同作は1975年のモスクワ国際映画祭金賞と1976年のアカデミー賞外国映画賞に輝いた。
黒澤明は生涯で30本の映画を撮ったが、全編で海外ロケかつ外国俳優を起用した映画は「デルス・ウザーラ」を除いて他にない。ソ連の厳しい自然と異なる慣習の中での撮影は苛烈を極め、1年以上にわたる撮影を終えたとき、黒澤監督は歩くこともままならないほど気力、体力を消耗していたという。
黒澤明は「羅生門」(1950)で「世界のクロサワ」として認められ、その後も「七人の侍」(1954)、「用心棒」(1961)と映画史上に残るヒット作を立て続けに生みだし、大作「赤ひげ」(1965)で技術も名声も頂点を極めた。その後、黒澤はハリウッドに活躍の場を求め、「トラ・トラ・トラ」の撮影にかかる。だが様々な対立やトラブルが重なって撮影は迷走、1968年に黒澤は製作元の20世紀フォックス社から監督を解任されてしまう。巨匠黒澤が経験した初めての大きな挫折だった。その後「どですかでん」(1970)という小品をつくるが、商業的に完全な失敗に終わり、経済的にも困窮する。日本映画の斜陽と並行して黒澤明の人生も暗転し、追い詰められた彼は1971年に自殺未遂を図るに至った。
そんな彼に救いの手を差し伸べたのがソ連映画界だった。当時崖っぷちの黒澤は「デルス・ウザーラ」の撮影に不退転の決意で臨み、辛苦の末にこの名作を作りあげた(1975年に公開)。上述の如くこの作品はアカデミー外国映画賞をはじめ数々の映画賞を受賞、復活した黒澤は、それ以降、「影武者」(1980)、「乱」(1985)、「夢」(1990)などの大作を晩年まで発表していく。したがって、「デルス・ウザーラ」は、10年のスランプを経て巨匠が復活した記念碑的作品であり、そういう意味でも意味深い一作である。
黒澤明は生涯で30本の映画を撮ったが、全編で海外ロケかつ外国俳優を起用した映画は「デルス・ウザーラ」を除いて他にない。ソ連の厳しい自然と異なる慣習の中での撮影は苛烈を極め、1年以上にわたる撮影を終えたとき、黒澤監督は歩くこともままならないほど気力、体力を消耗していたという。
黒澤明は「羅生門」(1950)で「世界のクロサワ」として認められ、その後も「七人の侍」(1954)、「用心棒」(1961)と映画史上に残るヒット作を立て続けに生みだし、大作「赤ひげ」(1965)で技術も名声も頂点を極めた。その後、黒澤はハリウッドに活躍の場を求め、「トラ・トラ・トラ」の撮影にかかる。だが様々な対立やトラブルが重なって撮影は迷走、1968年に黒澤は製作元の20世紀フォックス社から監督を解任されてしまう。巨匠黒澤が経験した初めての大きな挫折だった。その後「どですかでん」(1970)という小品をつくるが、商業的に完全な失敗に終わり、経済的にも困窮する。日本映画の斜陽と並行して黒澤明の人生も暗転し、追い詰められた彼は1971年に自殺未遂を図るに至った。
そんな彼に救いの手を差し伸べたのがソ連映画界だった。当時崖っぷちの黒澤は「デルス・ウザーラ」の撮影に不退転の決意で臨み、辛苦の末にこの名作を作りあげた(1975年に公開)。上述の如くこの作品はアカデミー外国映画賞をはじめ数々の映画賞を受賞、復活した黒澤は、それ以降、「影武者」(1980)、「乱」(1985)、「夢」(1990)などの大作を晩年まで発表していく。したがって、「デルス・ウザーラ」は、10年のスランプを経て巨匠が復活した記念碑的作品であり、そういう意味でも意味深い一作である。
2016年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
二人の友情を通して人間とは、文明社会とは・・・と考えさせる静かで深い作品でした。
2021年10月3日に日本でレビュー済み
時間的に無理なのは分かるが、原作のエピソードをバサバサ切ってつなげている感じ。カピタンとデルスの友情場面は良いがシベリアのタイガで暮らす暮らす人々の過酷な日々や工夫など原作の重要な個所が映画からはそれほど伝わってこなかった。映画が今一つぴんとこなかった人は原作を読むべし
2013年7月21日に日本でレビュー済み
デルスとカピタンが雪原で遭難してしまい、
嵐が去った後 仲間と再会するシーンは、
スターウォーズのエピソード5に取り入れられている。
黒澤明の最高傑作、
映像の叙事詩である。
ちなみに、ビートたけしさんのお気に入りでもあるらしい。
ロシア文学との縁が深い黒澤さんにとっては
会心の一作であったろう。
こんなに美しい青は、空前絶後である。
、、、、、、第一部の終わり、
文明に戻っていく隊長アルセニエフは、
山に戻っていくデルスウをずっと見送る。
ふと振り返り「隊長!」と叫ぶデルスウ。
「デルスウ!」と叫ぶアルセニエフ。
二人はまた別々の道を歩き始める。
、、、、、、
何度みても涙があふれて止まらないシーンである。
ま、それまでの色んなエピソードがあっての
感動なわけだが。
嵐が去った後 仲間と再会するシーンは、
スターウォーズのエピソード5に取り入れられている。
黒澤明の最高傑作、
映像の叙事詩である。
ちなみに、ビートたけしさんのお気に入りでもあるらしい。
ロシア文学との縁が深い黒澤さんにとっては
会心の一作であったろう。
こんなに美しい青は、空前絶後である。
、、、、、、第一部の終わり、
文明に戻っていく隊長アルセニエフは、
山に戻っていくデルスウをずっと見送る。
ふと振り返り「隊長!」と叫ぶデルスウ。
「デルスウ!」と叫ぶアルセニエフ。
二人はまた別々の道を歩き始める。
、、、、、、
何度みても涙があふれて止まらないシーンである。
ま、それまでの色んなエピソードがあっての
感動なわけだが。
2020年6月6日に日本でレビュー済み
年齢を重ねるごとに感動する内容・場面が変化し、
未熟で無知蒙昧な若いころにはとても理解・実感できなかった深みが複雑な感動を呼ぶ素晴らしい映画、
劣悪なフィルムが実に残念、デジタルリメイクを願いたい。
原作を超えるような映画は稀有だがクロサワ映画は非常に美しい絵画的・舞台芸術的な画面が
楽々と言葉の壁を取り払うからこそ海外での評価が高い。
絵画や音楽、文学など基本的な教養に欠ける映画評論家だらけなのが嘆かわしい。
未熟で無知蒙昧な若いころにはとても理解・実感できなかった深みが複雑な感動を呼ぶ素晴らしい映画、
劣悪なフィルムが実に残念、デジタルリメイクを願いたい。
原作を超えるような映画は稀有だがクロサワ映画は非常に美しい絵画的・舞台芸術的な画面が
楽々と言葉の壁を取り払うからこそ海外での評価が高い。
絵画や音楽、文学など基本的な教養に欠ける映画評論家だらけなのが嘆かわしい。
2022年6月22日に日本でレビュー済み
日本語字幕あり、2枚組同じパッケージのものが送料を入れても半額程度で買える。
DVDにはPALと印字してあるが普通に再生できる。
音声はデジタル5.1CH。
DVDにはPALと印字してあるが普通に再生できる。
音声はデジタル5.1CH。
2016年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
操作ミスでダブルで注文してしまった。自己責任ですが、もう少し操作方法がわかりやすくして欲しいです。作品は黒沢明がアカデミー賞の外国語映画賞をとった作品でよかった。