西暦1972年だか1973年だか、世紀末わ既に始まっていた。
「ペイルライダ」のプロトタイプであることわ言うに及ばず
「許されざる者」と同様に<街>の外からやって来た秩序の破壊者たる
名無しの男。復讐の念と怨嗟とがヒトのカタチをとって
現れた幽鬼。他にも後年の「ガントレット」そのものの
シーンがアリ。もともとは古代ローマの刑罰の一つで鞭打ち刑。
複数の刑吏がムチを振るう中ゴールまでたどり着いたら刑罰終了。その
現代版が警官隊の一斉射撃で蜂の巣にされながら前進していく例の簡易式装甲バス。
この映画では夜のストリートのど真ん中、3人に鞭打たれている一人の男と
それを見ているだけの街の住人たち。
この街は地上に存在していてはならない!
名無しの男は荒野に去り後には燃え尽きた<街>
でも映画の持つメッセージ性の点では「ドッグヴィル」の方が良く出来てる。
イーストウッドとしては第二回目の監督作品だけれど
その後もずっとこのテーマにこだわり続けているらしく
「グラントリノ」もそのヴァージョンのひとつといえるかも。