わかりやすく、前向きな曲が多い。メジャー・コード中心である。ここからが新たな出発だ、というランクの意気込みを感じる。ここが決意のゼロ地点なのだ。
大好きな前作「月と手のひら」は、敗者への圧倒的な共感だった。本作はその一歩先、自立へのファースト・ステップを高らかに宣言したものだ。いける、僕らは行ける。君もまた、一歩を踏み出せるよ、と小高は歌い上げる。前作の、どん底への共感があったからこそ説得力を持つのである。
演奏面では、前に出るギター・リフが少なめになり、サビのメロディーが印象的な曲が多い。ベースは相変わらず、まさにブイブイいわせてます(笑顔)。
「プリケルマ」はアコースティクなバラード調になり、シングルとは別な魅力を放っている。