MGM後期の名作でありながらあまり話題にならない。音楽、ダンス、ストーリー(あり得ない話だが)ともに十分楽しめます。
アステアのダンスにきれがないと批評もありますが、年齢相応の品がある素晴らしいダンスでした。どちらかといえばシドを引き立てるような振る舞いで、私は好感が持てました。
東西冷戦が終結し、今またロシアのウクライナ侵攻が始まり、このタイミングで本作品を観ると「ロシアはこんな国なんだ」と妙な納得感がありました。
それにしても強烈なまでの皮肉を込めた体制批判も笑えましたが、何といってもあのポンコツ3人組は大爆笑。冒頭のシーンからtoo badに至るシーン、あの乱痴気騒ぎは何回観ても笑えます。また色彩も鮮やか。
気楽に楽しめる名作。ある程度ミュージカル映画を観ている人ならきっと気に入ると思います。