この商品の組み換えギミックに含まれる「クロスボーンガンダムX-1フルクロス」は『
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人 1-3巻セット
』に登場したMSです。この商品が発売された当時、まだ劇中にフルクロスは登場しておらず「よくわからないが、とにかくカッコイイ」という評価が多かった気がします。現在、この作品は完結したわけですが、その視点からこの商品を再評価してみたいと思います。
この商品は、劇中で破損と改修とを繰り返した「クロスボーンガンダムの変遷」を「X1改.改とX3のコンパチ」とすることで上手く再現しています。もしかすると、漫画を執筆した長谷川裕一先生も「GFFシリーズの商品的特徴」を意識して物語を展開していたのではないか、と妄想してしまう程よくできています。
そして「フルクロス」です。外見上は非常に強そうですけれども、実はこの装備が施されたときのガンダムは「使えそうなパーツをかき集め継ぎはぎしただけの、ボロボロな状態」だったことが劇中で明かされます。読者を最後までハラハラさせる見事な演出ですよね。このマンガは、良い演出によって登場人物やメカの魅力が何倍にもなるという良いお手本であったといえるでしょう。
私は当初「クロスボーンガンダム関係の立体物はコレ(GFFのX3)だけ買っておけばコンパチも豊富だし、他は買わなくても良いだろう」と思っていたのですが、全てのシリーズを読み終え「その考えは甘かった」と痛感し、他の機体も購入しようと決心したのでした(笑)。
その一方で、このGFFというシリーズは可動範囲の狭いものが多く「アクションフィギュアなのに遊べない」という意見もよく聞かれます。本商品も「フルクロス」にしてしまうと、殆ど動かせる部分が無くなります。劇中で印象的だった「ムラマサブラスターのビーム刃展開」や「両肩のドクロ(Iフィールド発生装置)を拳に装着」といったアクションにも対応していません。
しかし、例えばミニカーにも「走らせて遊ぶもの」と「眺めて思いにふけるもの」がありますように、ガンダムにも「可動より、見た目の精密さを優先した商品があっても良いはず」というのも、GFFのコンセプトでした(…幾つかは「どこが?」というものもありましたが…)。
最後に、この商品と#0016a『クロスボーンガンダムX-1』との互換性についての補足です。#0016aは本商品と本体が「ほぼ」共通していまして、理論上は#0016aのボディなどをこちらに装着することも可能です。しかし、これら2つは微妙に色合いが違っており実際は「少々チグハグに見える」ことになります(上記した「ボロボロ機体の継ぎはぎ感」は出ると思いますが)。
また、本商品の「肩アーマー上部フックパーツの差込み穴」は#0016aから少々変更されたため、フルクロスの肩部分にあるIフィールド発生装置を#0016aに「そのままでは」取り付けることはできません(とはいえ、ピンバイスを用いて本商品と同じ位置に同径の穴を開けるだけで装着は可能です)。
もし「綺麗な状態で機体を並べたい」のであれば、当商品を思い切って「2つ買い」するべきかと思います。
追記:『
ROBOT魂 SIDE MS クロスボーン・ガンダムX3 【プレミアムバンダイ版 】
』のエフェクトパーツをこちらにも流用してみたくなり、接続方法を考えてみました(添付画像を追加いたしましたので、あわせてご覧下さい)。
Iフィールドエフェクトは『
ROBOT魂 [SIDE MS] クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス
』にも付属していますが、ジョイントパーツがX3のものと異なるので断念しました。
また、エフェクトパーツは「こちらのフルクロス」には接続できません(…というより、思いつきませんでした)。
ムラマサ・ブラスターのエフェクトについてはこちらには接続できない為、あちらのブラスターを直接持たせています。厳密にはこちらの本体の大きさに対して少々武器が小さいのですが、1/144スケールのものから流用するよりは似合っていると思います。
これらはこちらの本体に穴をあけたりせずに出来ますので、よろしければお試し下さい。
プレイヤー数 | 1 |
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個数 | 1 |
電池使用 | いいえ |
電池付属 | いいえ |
対象性別 | 男性 |
メーカー推奨年齢 | 15歳以上 |
発売日 | 2006/8/31 |
製品サイズ | 30.81 x 4.14 x 8 cm; 581 g |
ASIN | B000FTBLDQ |