さすがに当時話題をさらっただけにバレンボイムのバイロイトは演奏、歌唱は最高だ。
音質も良いし映像も美しい。
また舞台芸術もなかなかのものだと思う。
ただし、ジークフリートの扮装はいただけない。
あれじゃまるで青いツナギを着た車屋の職工だ。
この恰好でノートングの剣を腰にさすのだからたまらない。
これだけは止めてほしかった。
あと役所はかなり良いものがある。
ヴォータンのさすらい人はトレンチコートとハットだが、これは違和感はなく、むしろ恰好良い。
歌も声量があり風格も備わっている。
ジークフリートとの戦いの場面もなかなか迫力があり良い。
バレンボイムの指揮は歴代バイロイトの中でも出色だ。
全体として配役も良いし好感の持てる舞台だと思う。