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ブラック・ムーン [DVD]

3.9 5つ星のうち3.9 14個の評価

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新品 中古品
DVD 通常版 ¥3,000
DVD 通常版
¥4,480
DVD 通常版
フォーマット 色, ドルビー, レターボックス化
コントリビュータ ヴァンサン・マル, キャスリン・ハリソン, ジョー・ダレッサンドロ, アレクサンドラ・スチュワルト, ルイ・マル
言語 フランス語
稼働時間 1 時間 37 分

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登録情報

  • アスペクト比 ‏ : ‎ 1.78:1
  • 言語 ‏ : ‎ フランス語
  • 梱包サイズ ‏ : ‎ 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
  • EAN ‏ : ‎ 4523215007931
  • 監督 ‏ : ‎ ルイ・マル
  • メディア形式 ‏ : ‎ 色, ドルビー, レターボックス化
  • 時間 ‏ : ‎ 1 時間 37 分
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/8/26
  • 出演 ‏ : ‎ ジョー・ダレッサンドロ, キャスリン・ハリソン, アレクサンドラ・スチュワルト
  • 字幕: ‏ : ‎ 日本語
  • 言語 ‏ : ‎ フランス語 (Mono)
  • 販売元 ‏ : ‎ 紀伊國屋書店
  • 生産者 ‏ : ‎ ヴァンサン・マル
  • ASIN ‏ : ‎ B000GETXRQ
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 14個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
14グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2011年1月11日に日本でレビュー済み
ルイ・マルはキャンディス・バーゲンと結婚して渡米したら往年の冴えが見られずそのまま死んでしまった。まあ環境も悪いが映画作家のモチーフを失ったみたい。パトリック・モディアノの原作を映画化した「ルシアンの青春」がマルらしい最後の作品。この映画の別世界というかアンダー・ワールドというのかをさ迷う少女は実はルイ・マル自身だ。だから私小説ならぬ「私映画」と見ればそれなりに面白い。スベン・ニクベストの陰影のある格調高い映像が映画の「弱さ」を救っている。少女が古風な白いパンティ(大きすぎる)を穿いているのは何の暗喩なんだろ?マルはドキュメンタリー出身(沈黙の世界という海洋もの)でヌーベル・バーグ派ではない。ブルジョアのおぼっちゃんで左翼でもなし。だからゴダールのような「理論」はなく「感性」の作家である。年をとり「環境」がアメリカという「異次元」に変わると混乱してきたようだ。やはりブルジョアの「飛んでる」お嬢様のBBとは気が合ったらしく2回BBを起用している。「私生活」と短編で。「私生活」は未見。ビデオもDVDもなし、どういう映画なんだろ?短編はポーの映画化でアラン・ドロンに鞭で背中を打たれるというSMシーンがある。BBは貧乏人のドロンは興味なかったそうだ。とにかく我儘な人。マルは大人しいから1度くらいは誘われたんでは?断ったらなにされるかわからない。この我儘娘さんゴダールの「軽蔑」でよくお尻を出したもんだ。これ不思議。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
よかった
2017年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
女優 Cathryn Harrisonを名探偵ポアロのDeath in the Cloudsで見て他の出演作品を探していました。ブラックムーンにたどり着き、出演時の年齢に些か開きはあるもののツンとしたあの独特の表情が観れて満足です。不思議の国のアリスのような...と云う話はさておき、僕には抒情詩のような印象でした。そしてルイ・マル監督自身が語ったように不確実と不安感が溢れる現代の混沌があちらこちらに漂っていました。佳作だと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・・・・・・・・
説明は無い・・・。
夜明け前の薄明かりのなか車が疾走する。トレンチコートにソフト帽…男装の少女が運転する車は、男と女が戦っているようにも見える奇妙な戦場へ行き着く。少女は男の兵士に気付かれ森へ逃げ込む。森にはユニコーンがいる…踏むと声を上げる花が咲いている…裸の少年少女の群れがいる…不思議な老婆と姉弟がいる屋敷がある。屋敷にも奇妙なものがある…しゃべるネズミがいる…奇妙な通信機がある…老女は奇妙な言葉を話す…庭に死体がある…時折‘戦場’が響いてくる…。その屋敷で奇妙な体験を重ねる…。

何時、何処で、何を、どうしているのか…サッパリわからない。…あらかじめ書いておきたい、本作に結論も説明も(物語も)ない。明確な起承転結や物語を好む方に本作は苦痛だろう。価値は全く違ったところにある。

・・・・・・・・

ます、映像に価値がある。曇天狙いの映像は陰影と湿度とニュアンスと…なによりも生命感に富む。そして、この映像が刺激するのは視覚だけではない。例えば主な舞台となる屋敷。それは全体が一つの‘生命’というか‘気配’というか‘キャラクター’というか…。いや…屋敷だけではない。アニミズムとでもいうのだろうか…私には‘映画全体が一つの生命のように息づいている’ように感じる(まるで寝息をたてる動物のように…)。
この感触、演出による部分も大きいが映像の力も相当なものだ。撮影監督はイングマール・ベルイマン映画で知られるスヴェン・ニクヴィスト。素晴らしいと思う。映像が視覚だけではなく湿度や温もりや臭い肌触りといった五感を刺激するのだ。

人物表現の特異性にも価値がある。本作の登場人物は内面が描かれず感情移入を拒絶する。…にも関わらず奇妙な親しみがある。…それでいながら、全員が何かに操り人形のように動く。操っているのはルイ・マル監督。全員から少しづつ滲み出す監督の気配。彼らはみな監督の分身を担っているのでは…と私は感じた。つまり、奇妙にすばやく動く少女も、おっぱいを吸ったりヘンな言葉を話す老女も・まったく意味不明な姉弟も・さっぱり意味のわからないユニコーンも、虫も、ネズミも、花も、蛇も、子供も…いや屋敷さえも、みんなルイ・マル自身(の一部)なのだ…と。
それぞれには不穏な状況が描写されるにもかかわらず、最終的な印象はスムーズで感覚的な心地よさを維持しているのは分身と分身が織り成すきわめて内的な構造からきているように思う。私が感じる奇妙な親しみはルイ・マル監督そのものに向かっているのかもしれない。
(…あくまで私の感じたことです…)

対して、物語は‘通常’の価値とズレる(語り口自体は平易だが、物語の積み重ねとしては機能しない)。これは、いままで表面的には通常のドラマツルギーを採用していたルイ・マル監督作としては異質なことである。だが、そこから自由になった素晴らしさが横溢していると思う。
こういった特異な物語が生み出された経緯は興味深いところだ。解説等を読むと、ルイ・マル自身の転換期にあたっていたとある。おそらく…本作を作ることで自己の内面に深く降りていったのだろう。
…内面への旅である(その意味で旅人リリー≒ルイ・マルという仮説もあるだろう)。
そして…それを説明したり解釈したりすることはせずに対象化(映画化)したところに本作の最大の価値がある。この作業はセラピーに似てルイ・マルは健全さを回復した・・・(のかな)。本作を制作することがとても心地よいことだったのではないかと思えてならない。となれば、この映画の(どこか不穏なのに)羊水の中のような心地よさは納得できるし、通常のドラマツルギーの出番ではないこともわかる。

本作はルイ・マル監督の内面への旅…。ソレを監督自身が‘分析しないでなるべくそのままに’描いて見せた無意識の中の意識。観客としては、そのまま味わえばいい。(散々書き散らした割に単純な結論で申し訳ない…)

公開時には興行面も批評面でもイマイチだったようだが、実のところ…こういった作品に成功も失敗もない。見る側に合えばそれでいいのである。だから私は本作をごく自然に星5つをつけることになる。もちろん、説明は無い。
それは…‘黒い月’が何を指すのか説明が無いのと同じである。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『死刑台のエレベター』『地下鉄のザジ』『鬼火』『プリティ・ベビー』などのルイ・マル監督の異色作(1975年)

全編、不穏なムードですが、吹き出してしまうほど可笑しいシーンもあり、とにかく面白い! 
怪しくおかしなことが、美しい映像の中に渦巻く、ダークでオフ・ビートなルイ・マル流『アリス』です。
変な映画、 シュールな映画がお好きな方に、おススメします!!

主人公リリー(キャスリン・ハリソン)はドライブ途中、おかしな出来事にまきこまれます。
道路に現れた一匹のアナグマ(スカンク?笑)。このアナグマの案内で…と言いたいところですが、そうはいかないのがこの作品の怖いところ。銃撃から逃れ、たどり着いたのは森の中の一軒のお屋敷。ここがリリーのワンダーランド。ワンダーランドの冒険は、シュールでちょっぴりエロティック。

お屋敷と美しい庭に、脈絡なく現れる、豚、猫、馬、そして、羊の群れに全裸の子どもの群れ。
部屋の中を飛び回る鳥。リリーの脚を這い回る虫。死体。モロ作り物の角を生やしたユニコーン。
お屋敷の主は、何語ともつかない言葉を話す怪しいオバアさん(テレーゼ・ギーゼが怪演)と、何やら訳ありな姉弟(アレクサンドラ・スチュワルト/ ジョー・ダレッサンドロ)。
静寂を破って鳴り響く爆音、鳥の羽ばたき、ピアノの不協和音、時計のベル、そして朗々と響く歌曲が不穏さを助長しています…怖っ! さてリリーはどうなるのでしょうか? 

映像が素晴らしい!カメラはベルイマン作品を多く手がけている「スヴェン・ニクヴィスト」です。
(それにしても、ルイ・マルにこんな作品があったなんて…。フシギでヘンテコなのに美しく、妙なリアリティがあります。そして、ラストへ向かってやたらに盛り上がるのです!?)

※★5コの評価は作品内容についてです。

※ニューマスターではありませんが、画質、音質はLD、レンタル版DVD等に比べて良好です。(とてもきれいです。)但し、冒頭10分弱、画面が暗く感じました。薄暗いシーンではありますが、見づらいです。(少し部屋の照明を落とすとよく見えます。)少し残念…。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年1月2日に日本でレビュー済み
ルイス・キャロルの騒々しい世界とは真逆で、暗く陰気、じめじめと湿っている。
無線ババアの邸内に留まったままなので、筋立ての変化に乏しい。
パスティーシュならもっと冒険があってしかるべきだろう。

ナンセンス路線で進むのはかまわないにしても、ここまで恣意的では、
頭がついていけない。

スヴェン・ニクヴィストを無駄に働かせないでほしい。

もっとも、人に観てもらうためというより、お遊びでつくった感があり、
監督自身、これがいい映画だとはちっとも思っていないかもしれない。
2020年9月4日に日本でレビュー済み
ナンセンスで不条理で少し不気味。
それでいてかつて夢で見たことがあるような、懐かしさに覆われた独特の世界観。

『地下鉄のザジ』『プリティ・ベビー』『ルシアンの青春』などのルイ・マル監督の、異色ダーク・ファンタジーです。

15歳の金髪美少女、リリー役を演じたキャサリン・ハリソン。
彼女は、当時、役柄と同じ実年齢15歳でした。
ほっそりとした小柄なビューティフル・ガール。
※英国の名優レックス・ハリソンのお孫さんです。

クールでどことなくシニカル。
ポーカーフェイスで、次々と襲いかかる状況に、ほとんど無言のリアクションで熱演しています。

白ブラウスにピンクのカーディガン。
清楚な装いですが、胸のボタンがひとつはずれ、ふたつはずれ、胸もはだけ…。
脚には思わせ振りな、蛇や虫が這いずりまわる…。
などなど。

まさに、夢か現実か判別のつかない謎の世界に美少女が迷い込むラビリンス。
「不思議の国のアリス」風の作品です。

※美少女が不思議な世界に迷い込むストーリーの原型を辿ると、原点として、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」に行き着きますね。

奇妙な館(実はルイ・マルの別荘)、醜い老婆、美しい双子姉弟。
(弟役のジョー・ダレッサンドロは本当に美しい!)
肥満のユニコーン。
そして、裸の子供達たち…。
おかしな動物や蟲がたくさん出てくる、意味不明な世界。
確かに「アリス」の世界観です。

ですが、こちらはダーク・アリス。
性的でエロティックなモチーフも、たっぷりと散りばめています。
かなりシュールレアリスム度が高く、その美しく不思議な世界観を堪能できます。

●1975年 フランス、イタリア、西ドイツ作品

●キャスト
リリー …キャスリン・ハリソン

双子の弟…ジョー・ダレッサンドロ
※アメリカの俳優。
20世紀アメリカのアンダーグラウンド映画では、おそらく最も有名な男性セックスシンボル。
また、ゲイ文化におけるセックスシンボルでした。

双子の姉…アレクサンドラ・スチュワルト
※本作品の頃は不明ですが、ルイ・マルの愛人でした。
二人の間には娘が生まれています。

老婆…テレーゼ・ギーゼ
※ドイツの大女優です。
『ブラック・ムーン』の公開直前、1975年3月3日に亡くなりました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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