紆余曲折あって、ポリドールへ移籍してのアルバム第2弾。
1996年の通算7枚目となる問題作、『LONG SEASON』(全1曲35分16秒)をタイトルの一部に。
プログレシッヴ・ロック先進国の欧米なら珍しくもないが、世界一短い定型詩である俳句や、3分で出来上がるインスタント・ラーメン、チョベリグやチョべりバ、フロリダとか略語を使いたがる女子中高生など、何でもかんでも短くしたがる日本人にとっては珍しいかも。
佐藤伸治が存命中の1996年に東名阪で行われた『LONG SEASON '96~7』ではなく、多彩なゲストを迎えて再始動した2005年『LONG SEASON REVUE』をメインに、生前の佐藤の映像も交えた貴重な記録。
2006年、東映ビデオが、こんな作品を密かに(?)製作・公開していたとは。
何故か俳優の竹中直人が、街歩きしながらバイオグラフィを紹介している。
芸能事務所リボンの関係から、RCサクセションの忌野清志郎も出ているはずなのだが、何処のシーンに出ていたのか、繰り返し巻き戻しても見つけられなかった。
アメリカのシンガー、ソング&ライターのベン・ハーパーに影響を受けた歌唱で人口に膾炙した山崎まさよしが、レコード会社ポリドール繋がりでゲスト出演。
佐藤さんの猫みたいな歌に少し似ていてあまり違和感が無いし、オリジナルは癖が強過ぎて生理的に受け付けないという方々も、山崎さんのパフォーマンスなら我慢出来るかもしれない。
しかし、それにも増して、鍵盤とヴァイオリン担当、後期フィッシュマンズの独得な音空間創りは、この人がいなければ成し得なかったと評価が一致するHONZI(2007年に逝去)が、素晴らし過ぎて感動してしまった。