街の空を覆う都の威容に象徴されるような、商人や都が中心になる巻。
中でもウキョウ。言問の儀や、野伏せり、カンベエ、アヤマロ、それぞれとの会話が実に巧妙で、本領発揮というところでしょうか。前半のただのバカモノではなかったんだなーと。
コンテには言問の儀がもう少し長く書かれてて、それがまたマキャベリ風の権謀術策と皮肉に満ちていて、つい、にやにやしながら読んでしまいました。
ウキョウが天主を簒奪する下りは、説明不足の感がしないでもないけれど。
彼の言動を見ると、いかにサムライ達が、単純明快な論理で動いてるかと思い知らされます。
ウキョウは悪辣な僭王なんだけども、どういうわけか愛嬌を感じるのです。
フランクな口調と、あと、声を当ててらっしゃる子安武人氏の演技力によるところが大きいのでしょう。
悪辣な点では先代もさして変わらないんですけどね。(声も同じだし)