Amazonより
「ウルトラマンレオ」が異色作と呼ばれる所以は、第1話で破れたウルトラセブンが、地球防衛の任をL77星出身のウルトラマンレオに委ね、自らは宇宙パトロール隊MACの隊長モロボシ・ダンとして、レオの人間体・おおとりゲンを指導する立場をとったことである。ふたりの宇宙人は、ダンがゲンを厳しく鍛え上げ、レオが再戦で勝利を収めるという図式となる。このパターンは、ダンとゲンの関係性が上下関係から発展しないという副作用を生んでしまう。シリーズも佳境に入った第13話から16話では、そんな宇宙人ふたりの関係性が、徐々に変化していくあたりが見ものだ。
ワンクール目の末尾を飾る13話「大爆発!捨身の宇宙人ふたり」は、ダンとゲン、それぞれが抱える地球人との距離感、宇宙人としての孤独にも触れ、さらにバイブ星人に特攻をかけるダンをゲンが救う結末が安堵感を与える。若槻文三が脚本を執筆した16話「真夜中に消えた女」でも、マッキー2号に乗り込んだダンとゲンが強敵アトラー星人退治のために共闘するなど、師弟から仲間へと、関係性の発展ぶりが楽しめる。(斉藤守彦)