当時、モノラル録音が話題になった「ダウン・バイ・ザ・ジェティー/Down By The Jetty」は、75年初頭に発表されたデビュー作にあたります。 初期3作品のみ紙ジャケット仕様で再発され、同年暮れの第2弾「不正療法/Malpractice」に続き、翌年の全英チャートではNo.1を記録したライヴ盤「殺人病棟/Stupidity」と、その恐ろしい邦題タイトルには惹かれました。 しかし内容は、全編2〜3分前後の単調なスリー・コード進行の曲で構成されており、ピック未使用で弾くウィルコ・ジョンソンのパンキッシュなカッティング・ギター、これは一聴の価値があるのではないでしょうか? 一方、野太いダミ声の看板ヴォーカリストだったリー・ブリローは、喉頭癌に犯されて94年に他界していますが、死の宣告を受けていたにも関わらず、生前はステージへ立ち続けたという生粋のロックン・ローラーでした。