ちょっとややこしいがこれは本来のサントラ盤ではない。
カルロス・ヌニェスは『ゲド戦記』のサントラに参加したが、彼の音楽性に圧倒されたスタッフは「カルロスの演奏をもっと聞きたい」「彼をメインに録音したい」と考えた。
その思いが実現して、『ゲド戦記』の音楽をカルロスの解釈で再構築、映画からはずされた曲も含めて録音されたのがこのCDだ。
カルロスの奏でるイーリアン・パイプ、フルートの音色はとにかく圧倒的で聞く者を引きつけずにおかない。1曲目「テルーの歌」のイーリアンパイプ・バージョンからカルロスの世界に引きこまれる。映画では使用されなかったという「霧の大地」を始め壮大かつ美しい旋律の数々、そしてカルロスの雄大な演奏。
音楽を他人に勧めるというのはなかなか難しいことだが是非この感動を味わってほしい。
ワールドミュージック、ヒーリング音楽の愛好家には自信をもってお奨めしたい。