86年発表の1st。現在ではビューティフル・サウスの前身バンドという位置付けだが、本作をいきなり全英3位を記録させるなどその域を大きく超えた成績を残している。結成メンバーはP.d ヒートン (vo、harmonica)、スタン・クリモア (g、vo)、フュー・ホワイタカー(dr、vo)、ノーマン・クック(b、vo) の4人でピーター・ウィングフィールド(p)、トニー・プレース(cel)、ジェリー・ウッド(p) らがゲストとして参加している。カーティス・メンフィールドの14.とホリーズの16.以外はオリジナルである。
瑞々しいギター・サウンドと一瞬にして耳を釘付けにする印象的なメロディは多くのギター・ポップ〜ネオ・アコ・ファンの好むところであり、本作はその中でも極上のものの一つ。楽曲的には後のビューティフル・サウスをほぼ準じており、ヴォーカルも同じためその延長線上で聴いても全く違和感はない。正に安心のブランドといったところだろう。このグループとしての特徴はやや性急なリズムを聞かせる曲が多いことで、これはむしろギター・ポップ・ファンの好むところだろう。彼らの場合、歌詞も面白い(いわゆる英国風ウィットという奴)ものが多いので英語がスラスラと理解出来る者はさらに楽しめるだろう。