１９７９年、今から３０年以上も前にサンケイの第二次大戦シリーズ７７巻として出版された陸攻や海軍攻撃機関係の
書籍では巖谷二三男氏 「中攻（上下巻）」伊沢 保穂氏 「陸攻と銀河」とならぶ復刊が待たれる名著中の名著です。
日本軍の爆撃機や攻撃機に興味がある方は読まずに死ねない内容と分析が山積みです。
最近の一式陸攻関係では「歴史群像〉太平洋戦史シリーズ (42)の一式陸攻」の評価が高いですが
30年も前に出版された本書のほうが、果たして一式陸攻は使える兵器だったのか？
名機なのか？欠陥機なのか？については詳しく論じられています。
上の二書は図書館や中古本や再刊モノが多く残されてるが本書の絶対量（流通量）は少なく何故か３０年以上も再刊がない
状態が今も続いていますが、２０００年を超えて世に出た学研系の空技廠万歳（マンセー）本より遥かに一式陸攻の
各方面からの分析や評価と批判が素晴らしいと思います。
本書の再刊も待たれるが、可能であればこの著者による「銀河」や「彗星」の著作もぜひ読んでみたいですね。
尚、著者は東大医学部卒業の医師であるが若い頃航空を志し、一式陸攻の設計者三菱重工の本庄季郎技師の
高校・大学の後輩にあたり本庄氏から著者は大きな薫陶を受けてはいるが、本庄氏を知る著者の身びいきでない
冷静な視点やスタンスも好感が持てます。
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