・バッハの息子CPEは、バッハがとくに調律にやかましかった、と語っている。オーケストラ演奏でも自宅の楽器についても、バッハは調律に最大の注意をはらった。
・作曲家に関して重要なのは、いかに個性を発揮したか、いかによく自己を表現したか、アイデアがどれほど強いか、であり、これらの点でラフマニノフは大半の作曲家よりもすぐれている。
・インテリでどえらい企画を考える人であり、また、賭けをいとわない興行主で、あらゆる領域の芸術に強烈な関心を持っていたディアギレフは
・「春の祭典」はヨーロッパに空前の衝撃をあたえた。(第九や「トリスタンとイゾルデ」級)数十年間も連鎖反応がつづき、世界中の作曲家がストラビンスキーの新リズム・響きを模倣した。
・このあと１８９７年にブラームスから熱烈な支持をうけ、このハンブルグからきた３７歳の指揮者(マーラー)は、ウィーン歌劇場の首席指揮者となった。
～3巻本。3年前にひととおり読んだつもりになっていたのだが、ぜんぜん、うわっつらを舐めただけだったことが判明した。
とんでもない天才評論家によるクラシック音楽通史である。
なんでも、ニューヨークタイムズ紙の首席批評家をつとめ、「日本では考えられないほどの」影響力をもっていたらしい。まあその地位も、この批評眼と文章力があれば当然かも、と、読めばわかってもらえると思う。
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