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野呂 邦暢
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草のつるぎ (1974年) －

4.0 5つ星のうち4.0 9個の評価
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第70回（昭和48年度下半期） 芥川賞受賞
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上位レビュー、対象国： 日本

ぴろきゃっと
5つ星のうち5.0 1957年の自衛隊入隊体験を綴った、1974年の芥川賞受賞作です。
2020年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1937年に長崎市に生まれ、1980年に42年の生を諫早市で終えた作家の、1974年の芥川賞受賞作です。野呂邦暢は高校卒業時に京都大学文学部を受験して合格せず、その年のうちに上京してガソリンスタンドで働いたりします。その就業時に想を得た短篇に「冬の皇帝」という作品があります。本作「草のつるぎ」には、東京から帰省した20歳の年に陸上自衛隊に入隊して、前期訓練を受けた佐世保市での、苛烈としか言いようのない2か月間の出来事が描かれています。作家によれば「草のつるぎ」とは、「営庭にしげっていた萱科の硬い葉身」でもあれば、「九州各地から集まった少年達の肉体」でもあるといいます。訓練の衝撃的な描写を縫って、少年たちの思いがけない友情が発露したりもしますが、やはり読後感は重いとしか言いようがありません。日本が高度経済成長の波に乗り切る以前には、優秀な高校卒業生が大学進学を諦めて職に就くことも当たり前にあったはずです。そういう若者のひとつの事例を通して、1950年代後半という時代を垣間見たような気分になりました。
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sakutarou
5つ星のうち2.0 ずいぶん高評価を得ている作品ですが・・・
2022年3月21日に日本でレビュー済み
他の小説家や文芸評論家のものを読んでいると、本作品に対しての高評価を眼にすることがあります。ただ、あまり具体的にどこがどうのとは書いていないものが多いのですが・・・。その面で以前から気にはかかっていた作品を、やっと読む気になりました。
　まず、わからないというのが本音です。何を書きたかったのか？若かった自己の自衛隊に於ける私的な体験記録を文章化しただけなのか？それにしては、短文を連ねた文章があまりに単純で、読んでいてリズムを感じません。訓練模様が淡々と描かれます。加えて、上官と同僚、特に同期入隊の年齢の近い仲間とのやりとりが、ぶっきらぼうを装った記述で描写されます。冒頭の主人公の塩の摂取に対する執念と食欲の関係などは、いきなりで何のことか、何を意図した記述なのかと戸惑った読者は自分だけでしょうか？
　いったいテーマということを考えるなら、この作品を書いた著者の意図は何だったのか？著者自身のあとがきを読んでもはっきりしません。ある意味で私小説ととらえてよいのでしょうが、著者の経歴を考えると、学歴と社会生活に於ける挫折というあたりなのでしょうか？　自衛隊入隊の若者の生態を描いた、などという感慨は、少なくとも自分は感じませんでした。他の批評家のこの作品に対する評論をもっと読んでみたいと思います。第二部は読む気になりませんでした。
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浩峯
5つ星のうち1.0 写真と別物
2013年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
送られてきた物は写真と全く別物で
見るからに安っぽくて定価３８０円のものでした
詐欺ですね
なので評価対象外と言いたいです
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