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正統と異端―ヨーロッパ精神の底流 (1964年) (中公新書) 新書

4.1 5つ星のうち4.1 52個の評価

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  • 言語 ‏ : ‎ 英語
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    4.1 5つ星のうち4.1 52個の評価

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堀米 庸三
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年12月21日に日本でレビュー済み
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この歴史的著作はアッシジのフランシスとローマ法王イノセント三世の会見で始められ、最終章で再びこの2人の出会いの場面に戻って閉じられている。それだけにこの機会が著者堀米氏の研究テーマであったカトリック教会の正統と異端のせめぎあいを象徴する事件として描き出されている。ここで言う正統と異端には私達の通常のイメージを一新するほどかなり異なった実情があったことが明らかにされている。著者は正統とは宗教的客観主義であり、異端は主観主義であると定義している。平たく言えばカトリック教会では聖書に権威による解釈というクッションを置いて布教に努めるが、異端はより近視眼的に聖書に書かれた通りの生活を人々に強要し、それ以外の行為を認めない。しかし実際には世捨て人にでもならない限りその実行は不可能で、教会側としてはいくら聖書に忠実であっても教会の権威や社会構造を根本的に揺るがしかねない主観主義は退けた。しかしながら時の権力者と常にギブアンドテイクの関係で繁栄を享受してきた教会内部には腐敗が蔓延っていたことも厳然とした事実だったために、グレゴリウス改革を頂点とした異端追放と同時に彼らとの折り合いを見出さなければならず、その一大軌道修正であり、歴史的決断が法王イノセントと異端である筈のフランシスへの布教の承認だったと言えるだろう。

カトリック教会が常に世俗の権力と離れ難く結び付いていたことは王権神授を実行してみせたカール大帝以来紛れもない事実だが、それにはまた権力側からの教会への土地の寄進や財産の喜捨も大きく影響している。これについて阿部謹也氏が何冊かの中世シリーズで述べているのは、伝統的なゲルマンの主従関係を支えていた贈答関係を、教会は来世を保証する精神的な担保に巧妙にすり替えることに成功したとしているが、ここではまた修道院への土地の寄進は、国王や豪族達が最も効果的な一種の投資として行っていたことも理解できる。何故なら農業生産向上を支えた技術の進歩は修道院からおこり、人が唯一学業に専念できる文化の中心でもあったからだ。つまり世俗からの教会への寄進、喜捨はひとつの重要な政治的ストラテジーという解釈にも説得力がある。こうした事実からも教会は世俗との縁を切ることは不可能だった。

一方この著作の佳境は第四章『グレゴリウス改革と秘蹟論争』の部分で、堀米氏はカノッサの屈辱の立役者グレゴリウス七世による、教会からの堕落した聖職者の徹底追放に至るまでに、こうした動向がカトリック教会内部で進み、それが着実に準備されていたことを詳細に説明している。それは厳格な宗教観を持っていた神聖ローマ帝国皇帝ハインリヒ三世下のローマ法王レオ九世に始まる。しかしこの急進的改革は伝統的なアウグスティヌス、グレゴリウス一世の客観路線を踏み外すことになる。第五章以降ではカタリ派やワルド派などの異端が生まれた必然性と、それらがこうした動向に連動した背景が解説されている。1184年のヴェロナ公会議では教会の明示付託によらない一切の説教や秘蹟論への批判は異端と決定し、正式な異端審問が制度化された。これによって惹き起こされた正統と異端の妥協の余地のない対立、教会分裂の危機をイノセント三世は驚異的な洞察力と、寛大と慎重さを持って彼らの一部を吸収することで巧みに回避することになる。先ずフミリアーティに、そしてワルドには条件付和解という形で承認を与えるが、その最後の試みであり総仕上げがフランシスを取り込むことだったようだ。それは決して映画で再現されたようなフランシスの福音書への忠誠や清貧への情熱だけから認可されたものではなく、イノセントによって綿密に青写真化されたポリシーに基くものとしている。しかし堀米氏はイノセント自身、フランシスコ修道会がカトリック教会の屋台骨になるような大組織に成長するとは夢想だにしていなかっただろうと書いている。
33人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年6月20日に日本でレビュー済み
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素晴らしい中世思想史である。多少の不満は、中世ヨーロッパにおける正統と異端の関係の説明に関わる。通常、正統があるからそれに逆らう異端が発生し、認知され、取り締まられると見做される。しかし、この時代に限ると、「異端」がまず自然に発生し、それに対応する形で、「正統」が自覚され、形成されるという動きが目立つのではないか。そうした流れの中で、パリ大学の発生を含めて、両者の関係を一層明瞭に解明してくれると、更に読み応えがあったのではと思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年1月9日に日本でレビュー済み
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 初版がリリースされたのが1964年! 前の東京五輪ピックがあった年だからもう半世紀以上も前のことになる。で、今でも「名著」っていうことらしいんで、歴史ファンならこれは外せない!って感じで、読んでしまった。

 昭和美文調で書かれているので、すらっと読み進めないのがつらいとこだけど、そこはそれ、少し読んで、その文体に慣れれば、堀米氏の論調についてゆけるはず。

 キリスト教世界で、異端っていったらアリウス派とかネストリウス派でしょ!っていうのがまあ、普通の世界だけど、この本では違う。主として11世紀末年から12世紀前半にかけて突如起こった使徒的清貧主義者とその信奉者による熱狂的な宗教運動を指している。で、この中にカタリ派、ワルド派が含まれているっていうことなんだな。

 で、いろいろとあって、結論はイノセント3世は立派だった、大いに異端派をなだめた!っていうハッピーエンドで終わりそうだったんだけどね・・・・・
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年7月17日に日本でレビュー済み
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『西欧精神の探求』(NHKの放送大学・試験放送で企画されたもので、のちにNHKライブラリーに収録)もそうですが、「精神の探求」ではなくて「制度の探求」に留まっています。「西欧精神の探求」ということでは、オイゲン=ローゼンシュトック=ヒュシーの『革命のヨーロッパ』に勝るものはありません!グレゴリウス改革を単なる「正統と異端」の問題として捉えるのではなくて、現在のヨーロッパ主要3国(英・独・仏)が革命によって誕生したこと、またそれがグレゴリウス改革(これをヒュシーは、「教皇革命」と呼びます)に始まることを興味深く説明しています。邦訳が刀書房のサイトからリンクしたヒュシー財団のサイトで読めます。ぜひご一読ください。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年6月5日に日本でレビュー済み
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ちょっと 古い本ですが 学生時代に
戻って楽しく読みました

正反合の世界とも違って欧米人のものの考え方
が判る気がします
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年4月30日に日本でレビュー済み
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正統的名著なのであろうが、晦渋だった。
2019年3月19日に日本でレビュー済み
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装丁他、新品同様でした。内容が、ロシア革命のイデオロギー闘争の様相を引き合いに出してから、異端論争の歴史的な描写をするような展開があり、ソビエト連邦が崩壊破綻する前の時代背景もあり、素直に理解できない。著者が、マルクスレーニン主義とロシア革命史を理解の一助に用いようとしたのだろうが、その一助は、私には全て邪魔でしかない。本書が出版された学生運動が盛んな時代背景に染まりすぎの印象を持った。著者の若い時期の論文であり、70年代の学生時代に私が美術史の講義を受けた時の著者は全く違う印象でした。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年7月31日に日本でレビュー済み
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面白かったー。さすが古典的名著ですね。
法王イノセント三世が何故フランシスを認めたのかずーっと疑問でしたが、すっきりしました。
さてこれら関連で次に読んだらいい本をどなたかご推薦ください。よろしくお願い致します。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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