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慰めの音楽 (1963年) - – 古書, 1963/1/1

4.7 5つ星のうち4.7 2個の評価

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B000JAGLNQ
  • 出版社 ‏ : ‎ 白水社 (1963/1/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1963/1/1
  • - ‏ : ‎ 263ページ
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 2個の評価

著者について

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ジョルジュ・デュアメル
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カスタマーレビュー

星5つ中4.7つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2014年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ジョルジュ・デュアメル(1884−1966)の音楽への渇望及び熱意と愛が、独特の言葉で書かれている。尾崎喜八という翻訳者の言葉でもあるのだろうが、まず、文体になじむのにかなりの時間を要した。容易に言語化しにくいものをあえて書き残そうとしているためだろうが、しかしひとたびこの文体になじんでみれば、著者の強烈な人格や信念、ユーモアのセンス等が、底深いところからジワジワと理解されてくるように思う。これは、文章そのものを味わうほかない本なので、こんなことをしても何の意味もないのだが、私が汲み取れたものを並べてみると、おおむね以下のとおりである。
*音楽は生きる糧である。とりわけ人心のすさむ戦争の時代や、戦場にあっては、ちょっとした機会をとらえてもその安らぎにすがりたくなる、それが音楽だった。感謝したい。
*バッハは、後世に残る芸術のために作曲していたわけではない。大家族を養うため、いわば生活費を稼ぐために働いた結果としての作曲であり演奏であった。しかも、その曲はいずれの楽器あるいはいずれの声の持ち主の誰にでも向けられたものとして作られている、普遍的なものである。
*ワグナーの作曲した音楽との出会いは、魔法使いに出会ったようなものだった。
*軍医として参加した戦場で音楽に飢えていた時、負傷した軍楽隊長からの助言により、フルートを取り寄せ、吹き始め、やすらぎを得ることとなった。仕事に追われ、長期間吹くことができないこともあったが、手放すことなくしっかりと持ち歩いた。
*そのうち、バイオリン、チェロ、ヴィオラをひく戦友とも出会い、さらにはピアノを弾く者もいて、たまたま休憩時間が一緒になる折にはピアノのある民家に出向き、手持ちの限られた楽譜によってむさぼるように演奏に夢中になった。そういう経験は後になって深い感動を以って思い起こす。死臭の漂う戦場において、それは生きることへの希望であり救済であった。聴く喜びに加えて、自ら演奏したり歌ったりする悦びはまた格別のものである。
*その後(戦後)引き続きやることとなったアマチュアの演奏会はいつのまにか楽器を増やし、オーケストラに近づいてきたときには指揮までするようになった。いろいろ問題もあるが様々な作曲家や曲の研究をしながら演奏することは楽しく、われわれを解放してくれるものである。
*ラジオ放送、レコードなどの機械音楽はナンセンスである(その便利さがアマチュアの水準を下げ、やがて音楽を殺すこととなる)。生演奏だけが音楽の神髄を実現する。
*中・高の学校教育では、もっと音楽教育をしっかりと(義務化して)取り入れるべきだ。授業数を増やし、内容も充実させるべきである。人間形成のための教育的配慮として。

著者のもくろむところではないだろうが、偽「現代のベートーベン」がいたようなこの国のこの時代を考察するためにもこの本は参考になるやもしれない。また、「のだめカンタービレ」に心酔した方々にも面白く読めるのではないだろうか?
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年8月1日に日本でレビュー済み
 ヴァーグネルの示導動機は友を見つける最良の手段であるとデュアメルは説く。デュアメルはヴァーグネルのある示導動機を歌い、それに誰か続けて、それと関係する他の示導動機を歌える人と付き合うようにと。とても面白い。大分前に、それを音楽の嗜みのある若い女性に話すと、批評子とそれを試してみたいと言われ、赤面したことを思い出した。彼女は、その後どこかに消えてしまった。クラシック音楽を日本文化の枠の中だけで聴かないようにするための最良の書のひとつであると批評子は思う。
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