先月、朝日新聞の文芸欄で
この『悦ちゃん』がとりあげられていたのをきっかけに買いました。
(決め手はなによりこのカワイイ表紙。
悦ちゃんのルックスはこのイメージで読んでました。)
登場人物は多くなく、サッサと話が進むので
読み終えるのに一日もかかりませんでした。
気はやさしいが、肝心な時に判断を誤りがちなやもめの作詞家・碌さん、
その娘で10歳のおませな悦ちゃん。
碌さんの再婚相手候補は上流階級のメガネ美人と、可憐なデパートガール。
文章というか、文字の使い分けが地味に面白いです。
「~なンだからあ」(会話は「ん」ではなく「ン」がほとんど)や
「わたチも食べません」とか。
「花子とアン」に出てきた村岡花子が「花岡ムラ子」として
チラと出てきたり、当時の市民の生活、風俗が良く出ているのも
読み進める楽しみの一つです。
当時もすぐに映画化されたそうで、現代なら
2時間ドラマにしたら面白そう。イチオシです。
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登録情報
- ASIN : B000JAXRPQ
- 出版社 : 角川書店 (1957/1/1)
- 発売日 : 1957/1/1
- 言語 : 英語
- 文庫 : 374ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,535,504位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 17,391位角川文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昭和30年ごろが舞台でしょうか。なんだか落語家みたいな名前の作家さんだなあと思いながら読み始めましたが、中身もなんとなく落語的なユーモアと暖かさあふれる小説でした。人物も、風景の描写も昭和の風情たっぷりで楽しめました。ハッピーエンドなのも良かったです。
2023年9月7日に日本でレビュー済み
1970年代前半から約10年間に渡って、NHK総合で概ね平日18時から30分の枠で放映された「少年ドラマシリーズ」を記憶されている方は、私の様に還暦を過ぎた人間か、それに近い方々でしょう。獅子文六原作「悦ちゃん」(1936年報知新聞連載)が私が中1の年、1974年の春頃に「少年ドラマシリーズ」で連ドラとして放映されたのを観た時に、そのモダンで垢ぬけたストーリーと、手に汗握る展開に心の底から楽しんだものです。
そうなると原作が読みたくなる私です。ところが当時獅子文六は忘れられていたようで、通っていた中学校の図書室にも、本屋さんにも彼の著作は無かったように記憶しています(公立図書館には探しに行きませんでした)。翌年の夏、母の実家のある海辺の町に遊びに行ったとき、仲の良かった同い年のいとこにこの話をしたら、彼はなんと自分の中学の図書室で「悦ちゃん」を見つけて借りてきてくれたのです。その本は活字が二段組の分厚いハードカヴァー版で、内心「こんなにあるのかよ」と思いつつ、いざ読み始めたら、面白くて止められない。3日で読み終わってしまいました。
そして約10年前にちくま文庫から獅子文六の代表作が続々と復刻されていることを知って、私が最近になって最初に読んだのはもちろんこの「悦ちゃん」です。
結論として、約50年ぶりに還暦過ぎて読んでもやっぱりメチャ面白い。元々は新聞連載なので、一日分の内容にも読者サービスをタップリ盛り込んで、しかも先の展開の予測がつかないハラハラドキドキのストーリー、モダンでユーモアたっぷりの語り口、怒濤のハッピーエンド。そして悦ちゃんを始め、悦ちゃんのパパの碌さん、鏡子さん、鏡子さんの父親の指久(さしきゅう)さんと奥さん、作曲家の細野夢月、碌さんの最初のフィアンセのカオルさんたちのキャラ立ちの巧みさと、何をとっても一級のエンタメ作品と太鼓判。久々に本のページをめくるのが楽しくて楽しくて仕方がない、という経験をいたしました。獅子文六未体験の若い方にも、私の様に久々のお年寄りにも(笑)、熱烈におススメです。次は「コーヒーと恋愛に」チャレンジする予定です。
そうなると原作が読みたくなる私です。ところが当時獅子文六は忘れられていたようで、通っていた中学校の図書室にも、本屋さんにも彼の著作は無かったように記憶しています(公立図書館には探しに行きませんでした)。翌年の夏、母の実家のある海辺の町に遊びに行ったとき、仲の良かった同い年のいとこにこの話をしたら、彼はなんと自分の中学の図書室で「悦ちゃん」を見つけて借りてきてくれたのです。その本は活字が二段組の分厚いハードカヴァー版で、内心「こんなにあるのかよ」と思いつつ、いざ読み始めたら、面白くて止められない。3日で読み終わってしまいました。
そして約10年前にちくま文庫から獅子文六の代表作が続々と復刻されていることを知って、私が最近になって最初に読んだのはもちろんこの「悦ちゃん」です。
結論として、約50年ぶりに還暦過ぎて読んでもやっぱりメチャ面白い。元々は新聞連載なので、一日分の内容にも読者サービスをタップリ盛り込んで、しかも先の展開の予測がつかないハラハラドキドキのストーリー、モダンでユーモアたっぷりの語り口、怒濤のハッピーエンド。そして悦ちゃんを始め、悦ちゃんのパパの碌さん、鏡子さん、鏡子さんの父親の指久(さしきゅう)さんと奥さん、作曲家の細野夢月、碌さんの最初のフィアンセのカオルさんたちのキャラ立ちの巧みさと、何をとっても一級のエンタメ作品と太鼓判。久々に本のページをめくるのが楽しくて楽しくて仕方がない、という経験をいたしました。獅子文六未体験の若い方にも、私の様に久々のお年寄りにも(笑)、熱烈におススメです。次は「コーヒーと恋愛に」チャレンジする予定です。
2017年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なんてキュートな女の子なんだろう。
小説も落語を聞いているようなテンポの良さですごく読みやすかった。
展開も構成も何一つ不満のないすばらしい作品でした
出会えてよかった!
小説も落語を聞いているようなテンポの良さですごく読みやすかった。
展開も構成も何一つ不満のないすばらしい作品でした
出会えてよかった!
2016年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1960年代初めの生まれだが、その頃は獅子文六の小説が結構家の中にも転がっていた。ケストナーも大好きだったが、『ふたりのロッテ』にも通じるところがあると思って調べたら、ケストナーのは戦後、『悦ちゃん』は戦前だった。こうした manners and morals を描いた風俗小説は、時代が移ると姿を消してゆくが、良質なものならば復刊されるのは、懐かしく嬉しいものだ。
2018年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これまで、なぜかあまり読んでこなかった獅子文六作品の始まりとして読みました。面白いです。幸せな日本です。現代にはいないと思われるタイプの作家だともいます。なんと、太平洋戦争前のお話ですが、新鮮です。言葉づかいは、現代語の語源を見るようでとても楽しいです。ただ、気をつけてください。獅子文六は中毒になります!
2017年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
獅子文六といえば子供の頃の大人の雑誌、覚えていないが主婦の友、あたりに書いていたのだろうか?懐かしい名前である。土曜日の夕方のNHKでこの悦ちゃんのテレビ版をやっているのをみて、なんだか面白そうだと本作を注文しました。
読み始めたら止まりません。昭和20年代に生まれたものにとっては懐かしい言葉や風景のオンパレード。もちろんそれだけではなく、話の進展がとてもよいテンポで本を途中で置けないのです。たしかに現代の作家たちには太刀打ちできない大衆小説。すごく面白いとしか云いようがありません。もちろん、話がうますぎるところはたくさんありますが、60歳を過ぎて文庫本を読むのが辛くて仕方がないという人を除いたら是非お読みくださいとお薦めします。懐かしい昭和の匂いあふれる小説です。
読み始めたら止まりません。昭和20年代に生まれたものにとっては懐かしい言葉や風景のオンパレード。もちろんそれだけではなく、話の進展がとてもよいテンポで本を途中で置けないのです。たしかに現代の作家たちには太刀打ちできない大衆小説。すごく面白いとしか云いようがありません。もちろん、話がうますぎるところはたくさんありますが、60歳を過ぎて文庫本を読むのが辛くて仕方がないという人を除いたら是非お読みくださいとお薦めします。懐かしい昭和の匂いあふれる小説です。
2017年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
80年前の小説とは思えないほど読みやすいです。テレビドラマにもなりましたね。獅子文六はもはや忘れられてしまったかと悲しんでおりましたが、最近復活しているようでうれしいかぎりです。ドラマは時間の制約がありましたのですべてを描いてはいませんでした。やはり原作のほうが10倍は面白いです。それにしてもドラマで悦ちゃん役を務めた子役のお嬢さんは悦ちゃんそのものでした。こまっしゃくれ具合もちょうど良かったです。あの悦ちゃんを獅子文六に見せてあげたかったな。