ゆれる [DVD]
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フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | 伊武雅刀, ピエール瀧, 香川照之, 田山涼成, 真木よう子, 西川美和, 新井浩文, オダギリジョー, 木村祐一 |
稼働時間 | 1 時間 59 分 |
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メーカーによる説明
ゆれる [DVD] | ゆれる [Blu-ray] | |
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カスタマーレビュー |
5つ星のうち3.7
469
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5つ星のうち3.7
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価格 | ¥2,880¥2,880 | ¥3,138¥3,138 |
製品仕様 | DVD | DVD |
発売日 | 2007/2/23 | 2021/1/27 |
商品の説明
商品紹介
「2006年邦画ベスト1」の呼び声高い、女性監督・西川美和×主演・オダギリジョーによる最新作。
本年度必見の1本! 毎回映像特典:「ゆれる」メイキング,特報・予告編・TVスポット スタッフ:企画:安田匡裕、是枝裕和/プロデューサー:熊谷喜一/撮影:高瀬比呂志(J.S.C.)/照明:小野 晃/録音:白取 貢/美術:三ツ松けいこ/音楽:カリフラワーズ/編集・宮島竜治/原案・脚本・監督:西川美和
キャスト:オダギリジョー/香川照之/伊武雅刀/新井浩文/真木よう子/木村祐一/ピエール瀧/田山涼成/河原さぶ/田口トモロヲ/蟹江敬三
Amazonより
オダギリジョーが演じる弟の猛は、故郷を離れ、東京でカメラマンとして成功。一方、香川照之の兄・稔は実家のガソリンスタンドを継いでいる。母の一周忌に帰った猛だが、稔、幼なじみの智恵子と出かけた渓谷で、智恵子が吊り橋から転落死してしまう。殺人容疑をかけられた兄と、彼の無実を信じる弟の関係が、ときにスリリングに、ときに不可解に、さらに衝撃と感動を行き来し、タイトルが示すように“ゆれながら”展開する骨太なドラマだ。
都会に出た者と、田舎に残る者。性格も違う兄と弟。映画は対照的な立場を鮮やかに描きだす。西川美和監督は、微妙なセリフで男ふたりの複雑な内面を表現し、観る者のイマジネーションをかき立てまくる。背中の演技で心情を伝える香川照之もすばらしいが、兄に対する負い目と苛立ちの両方をみせるオダギリジョーは、彼のキャリアのなかで最高の演技と言っていいだろう。あのとき吊り橋で、何が起こったのか? その真実も含め、さまざまな余韻を残すラストシーンは目に焼き付いて離れない。兄弟を持つ人ならば多かれ少なかれ、ここに描かれる確執に共感してしまうはず。家族の関係も、そして人生も、一筋縄ではいかないのだと教えてくれる名編だ。(斉藤博昭)
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 梱包サイズ : 19.4 x 13.8 x 1.6 cm; 101 g
- EAN : 4934569625373
- 監督 : 西川美和
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 1 時間 59 分
- 発売日 : 2007/2/23
- 出演 : オダギリジョー, 香川照之, 伊武雅刀, 新井浩文, 真木よう子
- 字幕: : 英語
- 販売元 : バンダイビジュアル
- ASIN : B000KIX658
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 37,381位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 409位日本のミステリー・サスペンス映画
- - 1,904位日本のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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だがこの作品もまた、人の心、特に心の奥底に潜むようにある澱のような影を描き出している。
主人公のタケルが実家で兄のミノルにもらった8ミリ映写機。そこに映っていた二人がまだ幼い時の家族の風景。
邪心のない姿。「あの頃の自分の姿」
私も実家で見つけた録音機に、小学1年生くらいの頃録音された自分の声を聴いて涙したことを思い出した。何気なく、作為なく、ただ思った言葉を録音しただけのテープ。
物語でも、タケルがそんな純粋だった自分自身を、兄と家族を見てしまうことで、ようやく本来の自分自身を取り戻した。
タイトルの「ゆれる」は、文字通り古い吊り橋の揺れ、そして兄の心の揺れ、タケルの心の揺れのことだろう。
そしてそれは「ゆれる」ので、良くも悪くもなる。その揺れる様をこの作品は描いているのだろう。
その心の揺れを、裁判というモチーフを使って描き出している。
吊り橋の上で起きた出来事を誘引したそもそもの原因は、タケルにある。ただし、タケルは何も知らないでチエコを抱いた。
実家で兄から変な質問をされても、まったくわかっていなかった。
タケルは最後に「最後まで僕が奪い、兄が奪われた」と言っていたが、この「知りえないこと」に対する罪悪感は、この作品上どのように捉えればいいのだろうか?
蓮見渓谷ではしゃぐ兄。チエコはタケルに「ミノルはもう気づいているよ」という。
地方人の東京への憧れ。夢や希望と対照的な地方での暮らし。垢ぬけて見違えて見えるタケルの風貌。
チエコにはタケルが都会人に見えて、実家を継ぐミノルに魅力は感じない。母の法要で立ち寄ったそのGSで、タケルはチエコに気づく、彼女もまたタケルに気づくが声を掛けずにいたのは、田舎特有の気恥ずかしさなのか、それともほかに意味があったのか?
些細な気持ちを隠してしまう習慣、または地方性、それともそれは彼ら特有のことなのか?
2度目は平気な顔で飯でも行こうとする。
ミノルはその際なぜタケルに飯代を握らせたのだろう? カメラワークは休憩室の中からだから、その視点はおそらくチエコだ。そうであれば、ミノルはチエコに見せるように格好つけたのだろう。
また、帰宅したタケルになぜカマを掛けたのだろう?
ミノルの行為が裏目に出ている。それがこの兄弟のいつものことなのか?
ミノルがタケルに対して思っていた本心は、「初めから人を疑って、最後まで一度も信じたりしないのが、俺の知っているタケルだ」というセリフそのままなのだろうか?
ミノルはいつも兄を演じて弟を守り、裏切られても知らん顔をしてきた裏返しの言葉か?
証言台に立つタケルの「ウソの証言」に対し、薄ら笑いを浮かべながら聞くミノルの内心はきっと、「そら、俺の言った通りだろ」というところだろう。
弟を最後まで信じていなかったのは、むしろミノルの方ではないのか?
その前の法廷で、検察が示した証拠に、チエコと第三者との性的関係が示されたとき、その相手が誰なのか、ミノルはその関係をどのように思っていたのか、ミノルがなぜあの吊り橋を渡ろうとしたのか、タケルにはすべてがつながった。
ミノルは二人の関係を知り、でもチエコが好きだったことで、どうしてもチエコをタケルに渡したくない思いが、あの事故を引き起こしたことを、タケルはすべてわかってしまったのだ。
しかし、その直後の面会でミノルから「初めから人を疑って、最後まで一度も信じたりしないのが、俺の知っているタケルだ」と言われたことは、タケルが一番他人に知られたくないものだった。そう言いきれればその通りになるが、実際はどうだろう。
人は、たとえそれが事実であったとしても、自分自身認識していないことにどれだけ腹を立てることができるだろう?
タケルはそれを認識していたということになる。ただその他のエピソードがないのでわからない。そしてそのセリフと、ミノルが認識しているタケルとチエコの関係が明らかになり、お互いにそれを共有したことで出たセリフとは思えない。だからそこがわからなかった。
タケルは証言台で真逆のことを話した。そして実刑7年の判決。
口先でも「一番信じていた兄」に対する背徳行為。
タケルの心の闇。
作品はそのような闇は誰にでもあると言いたいのだろうか? それは、何か特別な出来事によって発生したのではなく、長年積み重ねてきた「もの」だと言いたいのだろうか?
想い出の8ミリの中の、汚れなき頃の自分を見て泣いたのは、知らず知らずのうちに汚れてしまった自分自身に対する赦しではないのか?
確かに毎回タケルが奪い、ミノルが奪われたのかもしれない。そのことで不信になったのはミノルの方で、タケルが、そんなミノルを断罪したのだ。
8ミリを見てタケルはミノルと断罪した自分自身を許した。
ミノルは獄中何を考えていたのだろう?
実家とは逆方向に向かうバス停。
大通りの騒音は、あの日の吊り橋との距離感と似ている。
「兄ちゃん、うちに帰ろうよ」と叫ぶタケルの声にようやく気付いたミノル。
彼は甲府行きのバスに乗り込んだのだろうか?
物語は無神経なタケルから始まり、兄の本心に触れ、兄を断罪し、汚れのない自分自身を8ミリの中で見つけ、出所した兄を迎えに行くまでを描いている。
ミノルの心中はわからないままだが、彼もまた自分自身を取り戻す作業に入るのだろう。
自分を断罪した弟が迎えに来たことに微妙な心の変化が彼の表情に出ていた。
すべて諦めた中から出てきた希望の種を、ミノルは見たに違いない。
ミノルのあのセルフ、チエコの微妙な表情の意味、「知りえない」ことを問う是非、若干掴みにくい箇所があったが、そういった部分が見直されながら発展している邦画は、本当に素晴らしいと思った。
負けず劣らずオダギリさんも素晴らしい。脇を固める名優たちも然り。
映像としてほとんど大きな変化はないのだが、息を凝らして画面に
見入ってしまうのはやはりこういった役者の力が大きいのだろう。
そういった意味では単純に★5つの作品なのかもしれない。
が、この作品「ゆれる」で揺れ動いていたのは弟の心なんだろうというのは
想像がつくが、この先どうなるかは皆さんにお任せします、というところや
ではこの作品で何を言いたかったのかも明示(暗示も)していないところに
不満を感じ、それで★1つ。ただ、観て損をするという作品ではないと思う。
結末がはっきりせず見る人の想像に任せる、みたいな話らしいので
そういうの以前は嫌いだったけど最近は好きになったというか
気にならなくなりました
この映画にしても、微妙な軋轢や齟齬はあるものの、
互いに良い面を認め合う仲の良い兄弟だなあと思ってみていったので
そのまま素直に考えたら
ラストシーンは兄弟の和解。その次のシーンがあるとしたら
兄弟で家に帰っていく、それしか考え付かなかった
良い映画というものは自分が感じ取ったものがそのまま先に続いていき
結末が省かれていてももやもや感は抱かないものなんですね
兄の無実を証明しようと奔走する弟ではあったが、
兄のちょっとした一言にキレて逆に有罪に陥れて刑務所送りにする。
そして、兄の刑期が終える頃に過去の兄弟仲良く過ごしている8mmを見て
我に返り兄を迎えに行く。
作者はこの作品で何を伝えたかったのか?
人の感情は理屈では割り切れない事は理解できる。
しかし、2時間近く掛けてわざわざ語る程の内容なのか?
てっきり「兄を助けたい」と「兄を陥れたい」の二つの感情の間をゆれるのかと思ったが
兄の一言で一気に「兄を助けたい」から「兄を陥れたい」に感情が振り切り、
そして8mmを見た事によって一気に「兄へ詫びたい」へと感情が振り切れていた。
死んだ女性共々、情緒が不安定すぎる・・・。
ぬるくて無駄に長い法廷シーンと相まって、自分にはとても苦痛な作品でした。
折角良い俳優さんを揃えたのに残念!
香川照之演じる兄の稔が、智恵子(真木よう子)をつり橋で突き飛ばした結果、落下させて死に追いやってしまう。事故ではあるが、死なせたという自責の念から、警察に殺してしまったと自白してしまい、裁判が開かれることになる。
事件を遠目で見ていたオダギリジョー演じる弟の猛は、兄と正反対の見た目であり、男前で仕事に成功し、綺麗な女を好きに抱き、東京で優雅に暮らす、羨ましい人物。弟は最初は兄を裁判で無罪にしようと奔走するが、兄がこれまで自分に抱いていた胸の内(嫉妬心)を知るうちに、次第に兄に嫌悪感を抱き、その結果、あろうことか裁判で兄が智恵子を殺したと嘘の証言をしてしまう。
兄が刑務所に投獄され、しばらくした頃、弟は母親が昔に撮影していた兄弟が子供のころのビデオを目にする。ビデオに映るのは、兄弟仲良く、手を取り合って岩を上り、つり橋を渡る姿。そうして助け合った思い出に触れることで、改めて自分が大きな過ちを犯したことに気が付く。失った兄との関係を修復しようと走り出して、出所後の兄を迎えに行く。兄はバスで旅立とうとしているところだが、弟を目にし、純粋にほほ笑む。そしてエンドロールを迎える。
兄弟がいないと分からないかもしれないが、理屈ではなく、兄弟愛とはこういうものだと思う。
兄弟愛の素晴らしさが、最後のほほ笑みである。
兄にとって、小さな町ではその世界がすべてであり、生まれもっての見た目や自由という選択、好意を寄せる女性などをすべて弟に奪われたと感じ、情緒不安定な行動がいくつか描写されている。兄は基本的にはバイトの子などに慕われる人格者であるが、そうした人物であっても心に闇を抱え生きており、そうした危うさは、本作のように、ささいな出来事から大きな事件に発展してしまう怖さでもある。
ネタバレだが、兄の腕の傷は、智恵子を助けようとしたことが真実であることを裏付けるものである。
「弟はどれが真実が分からず、証言がゆれる」といったレビューが散見するが、そうではない。
真実はひとつだが、弟の心理が揺れて、意志を持って虚偽の発言をして兄を刑務所におくっている。
それにしても香川照之の演技力は流石で、この「ゆれる」の主題であろう感情の二面性が、本人にもあったのかと残念に思いつつ、感慨深く観た。