巨済島の自然の美しさを背景に、祖母、母、娘と三代にわたって紡がれる愛の痛みと静かな情熱を繊細に描き出す大人の純愛作品。ユ・サンウク監督が巨済島に7年もの長期滞在をして執筆し、2004年映画振興委員会シナリオ公募展で最優秀賞を受賞した脚本を映画化。これまでの韓流純愛大潮流に加えて、本作では恋のライバルの嫌がらせや運命のいたずらに振り回される恋ではなく、自身の内面に抱える葛藤や心情を中心に愛を描く。祖母、母の心に残る「果たされない約束」への相反する複雑な想いが、年月を経て娘の恋愛にまで紡がれていく。
主人公を演じるのは、『ボイス』『人形霊』で見るものに恐怖を与えたキム・ユミ。本作では、愛を失うトラウマを抱えながらも、愛してしまう気持ちを止められない心の葛藤を等身大に表現した。他にもドラマ「守護天使」でソン・ヘギョと共演したキム・ミンジョン、ソン・スンホン主演の大ヒットドラマ「夏の香り」のチョ・ウンスクや「私の名前はキム・サンジン」のイ・アヒョンなどが出演。
弁護士のインソ(キム・ミンジョン)は仕事で巨済島の造船所を訪れる。そこで、造船所につとめるファヨン(キム・ユミ)に出会い、彼女の純粋さと内に秘めた激しさに急速に惹かれてゆく。ある日インソは、泥酔したファヨンを送るため、丘の上にある彼女の家を訪れる。この寒い地には珍しく丘一面に生い茂るシュロの木について尋ねたことから、ファヨンの母の愛の物語を知ることに。シュロの森はファヨンの母ジョンスンが植えた1本の植木から始まったものだった。遠い昔、ジョンスンは嵐で漂流したチェ船長を助け、一時的に巨済島に留まった船長が旅立つまでの短い間に恋に落ち、その時に授かった娘がファヨンだった。子供が出来たことも知らない内にチェ船長は「必ず戻る」と約束し一本の植木を残して去ってしまう。その植木が、長い時を経て森を化してしまったのだった。戻らない愛を待ち続けることを象徴するシュロの森。その森で生まれ育ったファヨンは長きに渡る母の愛の痛みがトラウマとして残り、インソに惹かれながらも、いずれ帰っていく彼を愛し、傷付くことを怖れていた。そして、ついにインソが帰っていく日がやってきた・・・。
<セル特典>
オリジナルトレーラー、日本版プロモーション
キム・ユミ『ボイス』『人形霊』「威風堂々な彼女」
キム・ミンジョン「守護天使」「秘密」「ミスターQ」
チョ・ウンスク「夏の香り」「プロポーズ」
イ・アヒョン「私の名前はキム・サムスン」
イ・ギョンヨン「火花」
監督・脚本:ユ・サンウク
『ピアノマン』『絶対の愛』
『ミステリー・オブ・ザ・キューブ』
![愛の傷 [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51ATG0W16HL.__AC_SX300_SY300_QL70_ML2_.jpg)
