『涼宮ハルヒの憂鬱』キャラクターソング第6弾。
このシリーズ、第1〜3弾ではSOS団の構成員、第4・5弾ではSOS団の協力者と抵抗者をテーマに取り上げておりますが、今回同時リリースとなった第6・7弾では、ややSOS団から離れた関係者にスポットが当てられています。第1〜5弾までのキャラは、それぞれに主体となるエピソードが存在したり、脇役ではあっても強烈な個性を発揮しているキャラ達なのですが、今回取り上げられる2名はそういった要素も(現状では)乏しく、「単なる脇役」といっても過言では無いキャラなだけに、正直コンプリート癖のある相当ディープなファン以外はお断りといった風情の人選と言えますね。
ただ、アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』に溢れていた細部への徹底したこだわりをキャラソンでも具現化しているとも言えます。あのスタッフだからこそリリースできた作品でしょうね。
但し流石にキャラクター性不足は否めず、5弾まではそれぞれに二通りのイメージソングが制作されていましたが、今回は一曲のみとなっています。少々無理矢理な印象は拭えない所ですね。
テーマである「キョンの妹」は現在小学5年生(見た目はもっと幼いですが)、SOS団の準構成員扱いではありますが、単にキョンにじゃれ付いて行動している子供と言うキャラ付け以外はほとんどされておらず、このキャラソンもその一点で制作されています(って言うかそれしかないです)。
『ハレ晴レユカイ』についても歌詞は勿論アレンジもより子供っぽい賑やかさを強調したものに変更されており、SOS団のテーマではなく兄・キョンへの応援歌となっていますね。
キャラソンとしては正しい方向性だと思うのですが、他のキャラソンに溢れている「キャラの内面をとことん歌にして描き出す」という要素には欠けており、シリーズ全体の中ではやや物足りない一枚という印象です。歌の巧拙はあまり気にならないのですけどね。