前作のレビューで「始まる前に終わったバンド」なんて書いちゃったけど、
コレ聴いてびっくり!!
ピアノエモ度は前作以上だし、ある意味エモ度も前作以上ですね。
#01のA Place To Rest My Headはイントロからピアノの旋律がガンガンきます。
このアルバムを象徴する素晴らしい曲でした。
全体的に疾走感は減ったけど、各曲の情感もピアノの音数もかなり増してます。
それより何よりニックのボーカルの深みに驚きである。
このアルバムの制作はほぼ彼一人で成されているから、
ピアノが前面出てくるのは必然だったのでしょうが、
これだけ歌えるなら最初から自分で歌えばよかったのに・・・。
また
#01.A Place To Rest My Head,#05.Why Not Me,#10.Surrender,#02StartingOver
の4曲はニック自らドラムを担当。
しかもかなりの腕前。フィルインの創作もセンスを感じます。
この人の音楽的才能は計り知れない・・・。
そういえばBEN FOLDSもかなりドラム上手いしね・・・。
優れたピアノマンにとってドラムは必須なのかもね。
気になるところといえば・・・、
ま〜確かに女性ボーカル(このアルバムから新加入のニッキ・ララマンディア)は失敗だったかも・・・。
まだ、新しいバンドとしての確固とした音が鳴ってない段階でしたからね。
いや、彼女の歌も悪くない・・・ってかむしろイイ!
けど、DreamStateのアルバムとしてどうなんでしょうね?
ニックのボーカルで全編と押した方が散漫にならずアルバム力がもっと上がったと思います。
ニックは彼女に惚れたあまり自制心を失ったか(笑)。
ま〜こういうことはニックがプロデュサーとして、彼女自身を売り出す方向でやればよかったのに!とつくづく思う。
詞について・・・
ほとんどの曲において、かなり直接的に恋愛的心情を吐露していると思われ・・。
特に#5.Why Not Me(なぜ私じゃないんだ?)
・・・いや〜猛烈に片思いして恋敗れた経験のある私を思いっきり泣かせてくれましたね。
特にこの辺で↓(笑)
Please just leave me alone・・・let me be Please just stay・・・pick me,choose me,love me・・・
どうにもならん心情と身勝手極まる願望・・・
これを溢れ出る情感たっぷりのメロディに乗せて、
さらに盛り上がるピアノの旋律、激情のスネア連打をバック歌われたら・・・
気がついたら現在このアルバムが最もヘビーローテーションになってます。
最初のレビューでは星4つでしたが、星5つにしないと個人的整合性に問題が出てくるわ。
2010のベスト盤(新曲5曲入り)はバンドとして仕切り直しなのか、いい感じでした。
(彼女がいないようだがどうなっちゃった?)
今度こそ面子を固めて頑張っていただきたい。