少なくとも本レビュー時では、Steamから本作品がダウンロード購入できます。
日本語版は本レビュー時での最新作Gothic 4しか出ておらず、日本人で知っている方はあまりいないと思われる3人称視点アクションRPGシリーズの第3作目。
主人公は前作と同じヒゲを生やした男性です。またさらに、前作で登場した主要キャラについても何人かが登場しており、前作をプレイした人は親近感がすぐに持てるでしょう。
ただし後述のように、一部のキャラの造形には不満が残ります。
なおゲーム中の音声も文字もすべて英語ですが、キャラのセリフの字幕表示は可能。
英語の難易度としては、たとえばGothicよりも認知度がはるかに高いDragon Ageと比較すれば、数段は簡単であり、テクストの量も少ないと思います。
動作としては、本レビュー時での標準的なゲームマシンなら快適でしょう。でも、マップがかなり広大かつシームレスです。
よってセーブデータのロードや、テレポートストーンを使っての街への移動などでは、ロードに時間がかかってしまうのがちょっとストレスがたまります。
重要なことに、Steam版のことは知らないのですが、少なくとも本商品ではオフィシャルパッチでは修正されないバグがあり、
一部達成できないイベントが存在します。しかし、有志の方がcommunity patchというpatchを作っており、それを適用すれば
数々のバグをはじめ、他の箇所も修正が施されます。
さて、物語のプロローグは次のようです。
前作ラストで、コリニス島のパラディン指揮官であるヘイガン公所有の船に乗り、仲間たちと共に強敵を倒してコリニス島を後にした主人公たち一行。
しかし、確かその後船内において、魔導師ザルダスによって主人公は今まで培った能力をほとんど奪われてしまい、ザルダスは姿をくらましました。
本作では、その後主人公たちが自分たちの故郷であるミルターナ地域のある大陸へ上陸するところから始まります。
しかし、上陸後にまず目にしたのは、オークに占領された村でした。
ゲームプレイ全般としては、まず前作と比べ戦闘操作の感覚が大分変わりました。
前作では、腕力が強ければ武器の振りが速くなったり、複合的な攻撃が可能になるという仕様でした。
今作では武器の振りのスピードなどは、どんなに腕力があってもどの武器を使っても基本変わらない感じです。
マウスのクリックだけで武器を降ることができ、またマウスボタンの長押しなどを使って相手をダウンさせる大振りや、一時的にスタンさせる突きなどの特殊な攻撃ができます。
戦闘の難易度としては全般的に、part 1およびpart 2に比べて大分易しくなっています。しかし、多勢との戦闘になるともちろんそれなりに辛くなります。
またNPCとの協力戦の場合、操作の意図に反してNPCを攻撃してしまう可能性が大きいのが今作の痛いところです。
加えて、特に接近戦の場合は、自分の方が高い位置にいると不利極まりないので、高低のある地形では敵を見上げる形での戦闘がある意味鉄則に感じます。
成長の仕方は前作と同様、レベルアップで得たスキルポイントを使ってトレーニングをしてくれる人から有料で成長させてもらいます。
戦士系か魔導師系か、これも自分の好みに応じて成長させられます。しかしながら、成長のさせ方によっては魔法の使える剣士みたいなのになることも可能です。
今作では、HP、腕力、器用さ、などといった数値で表される能力値のほかに、いろいろな特殊能力を身につけることになります。
まず、魔法の種類が大分増えています。今作は前作と違い、ストーリー上ある原因によりルーンを使っての魔法は発動できず、
代わりに古代知識として神様や人から魔法を教えてもらうという形態を取っています。でもspell scrollは存在しています。
また毒への耐性、暗殺、二刀流などなど、その他本当に数多くの特殊能力を身につけることができ、成長の楽しさが倍増です。
あとは、人から依頼を受け、成功すれば経験値、その他報酬がもらえる、というのは前作と変わっていません。
その他特徴的なのは、前作よりも自由度がかなり増した、というよりむしろ、本当に自由であるという点です。
たとえば極端な話、誰でも彼でも殺してしまうことも可能です。
また、色々な派閥が存在しており、主人公の行動により、主人公がどの派閥と友好的になるか、敵対するのかが自ずと決まってきます。
すぐ上で書いた通り、誰でも彼でも殺せてしまうので、すべてを敵に回すことも可能でしょう。
派閥への関連事項として、強い鎧を手に入れるには、特定の派閥における評判が高くなければなりません。
たとえばPaladin Armorは15万ゴールドかかります。しかし仮に15万持っていたとしても、Paladin Armorを販売している派閥であるRebelでの評判が低ければ買うことができません。
最後、今作でも前作に登場したキャラが何人か登場します。
しかし、一部のキャラは前作と顔かたちが全く違ってしまっているキャラもおり、そこは不満が残りました。
でも、主人公の仲間であるDiego、Gorn、Milten、Lesterの四人は基本ちゃんと以前のままです。
総じて:
英語が苦でない、3人称視点アクションRPGが好き、ドラクエなどの王道的RPGのグラフィックが好き、自由度の高いゲームが好き、
なんて方にはかなりお勧めなゲームです。