一見まとまりがあるんだかないんだかわかりにくいアルバムな気がするが、
収録曲たちの共通点を探ってるうちに、実はすんごくコンセプチュアルなアルバムなのでは?という仮説を抱くに至った。
キー曲として、あえて「Colors」を挙げるが、この幸せなんだか寂しいんだか、懐かしいんだか忌々しいんだか、曖昧な世界観、はっきりしないグレーな空みたいなワールドが、まさにこのアルバムの曲たちに共通する色なのではないか。(シングル連中でさえも「なわけねえ」とか「それはずるいよねえ」とか。。。)
だからこそなのだが、「アナザーワールド」の歌詞は、このアルバムの中では暑苦しい部類にまで入る異色作となり、作品世界における「結論」を力強く宣言する絶頂、画竜点睛の一手として機能する。
一見暗そうなこのミドルテンポ曲が、実は作中一番アツい曲だというのも、なんかひねくれていてこのバンドらしい気がする(なお、本作中の激しめの曲は軒並みどこか冷めていて煮え切らない世界観である)。
1.マリーのサウンドトラック - 親殺しの歌
2.ドリフト160(改) - 自分(たち)語りの歌
3.BLUE BACK - 「なわけねえよ」言いたいだけ?の歌
4.マダカレークッテナイデショー - アンチ・BLUE BACKの歌
5.それでも - 相対的に最も場違いな歌
6.Colors - 意味が分かると怖い歌詞の歌
7.Tinydogs - 生理周期の歌
8.Let me in〜おれがおれが〜 - 精が出る歌
9.ナツノヒカリ - 暑いけど涼しい歌
10.Sundown and hightide - 真・BLUE BACKの歌
11.アナザーワールド - 実は熱い歌
12.ふたり - 実は暖かい歌
なお、別に頭でっかちに考えなくったって、とりわけドライブやツーリングのBGMに適した良質なアルバムです。