イタリア・トリノにあるモーレ・アントネリアーナ、「映画博物館」を舞台にしています。
各種映画資料やギャラリーの数々、バスター・キートンのサイレント映画、懐かしき「活動写真」。
小洒落た滑稽さを前面に出して、クラシカルな動きに新鮮味を感じるものです。
孤独で寡黙な男がある女性との出会いがあるのです。
その男が、サイレント映画を製作して、かねてから思いを馳せていたその女性に愛の告白をするという、風変わりな反面に、なんとなくお洒落感が漂うような感じがします。
そして、女性の恋人で、クルマ泥棒が稼業の男と、三人の関係が繰り広がるのです。
この映画は、シチュエーション設定なそ、いずれもが映画の中で繰り広がることは、映画を製作している渦中の登場人物であり、最初から最後まで、映画のシナリオが出来上がっているものを現実化させるように描写しています。
そうすることによって、映画のおもしろさを伝えようとしているのだと思います。
のんびりとした展開であり、珍妙な間合いがあって、ノスタルジックな雰囲気がいいいと思います。