巷の評判が『良くも悪くもマカロニウェスタン史上、空前絶後の異色作』との事でしたので、期待に胸膨らませて、DVDのPlay Buttonを押しました。
そして116分後『これはウェスタンじゃない。マカロニの雰囲気を持ったトーマス・ミリアンがカッコいいだけのくだらないDramaだ!』との思いしか
浮かびませんでした。
私の好きなコルブッチの一連の作品にしろ、やはり大好きな「真昼の用心棒」にしろ、マカロニに爽快感を求めるのはお門違いだという事はわかっています。
陰湿で暗く、血も涙も無い、凍るような冷たさを全編に漂わせている物語こそがマカロニだと思っています。
この作品も正にそういった物語なんですが、他の作品と決定的に違うのは主人公の活躍するSceneが皆無に等しいのです。
常時、鉢巻しているGunmanも珍しいんですが、腕が立つらしいのに、そのTechnicを全く見せないので観ている方はStress溜まります。
まぁ自分を裏切った連中への復讐劇も、自分が手を下す前に終わってしまっているんですから、何をかいわんやです。
例えば、ワルの首を吊ったRopeをKnifeで切るのではなく、早撃ちで切ったりすれば、マカロニらしさが出て良かったと思うんですが。
これまた評判の残虐Sceneですが、今観ると、さほどでもありません。
唯、怪我人の傷口に指を突っ込んで掻き回すSceneやIndianの頭の皮を剥がすSceneは今観ても、ぞっとします。悪趣味ですね。
特典映像にも観るべきものが無く、正直言って買って損しましたね。