中村が朗々と歌う。泣くなと。

今にも泣きそうな声で、切に願っている。

ふと「金字塔」に収録されている「ここにいる」を思い出した。

あの時消した灯り、今はちゃんと灯っているはず。

前を向いている。そして、呼びかける。泣くな、と。

彼は一人ではない。後ろには心強い面子が揃っている。

力強い音を奏でている。

朗々と歌う。泣くなと。

いつからか、中村は自分を敗者と思わなくなっていた。

灯りを消して、自分を確かめる必要など無くなっていた。

それは、今自分がどこにいるのか、はっきりとわかっているからだろう。

問題は、次にどこを目指すか。

行こう、陽が昇る。

最後の一節にすべてが包まれているような気がした。

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kenji

行こう　日が昇る

2007年5月14日に日本でレビュー済み

　最初聴いたとき、泣きました。まじで。なんか今悩んでる自分が励まされた気がして。「まだ泣くな　まだ泣くな　この長い環の上」というフレーズが印象的です。ミスチルの「彩り」や、須藤元気の「すべてはひとつです。」とも通じる。みんなすごいな。ものすごい広い視野で物事を見てる人達。理屈じゃなくてそれを体感でわかっていたらすごいよね。俺にはわからないけど。

　でもDVDに収録されている「いきるもの」を観て心配だった。こんな呼吸の苦しい歌をよく自分でつくったよな・・・。中村はもう少しで窒息しそうな感じだった。

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