今さらこんな事を書くまでもないが、本作[Threads of Life]はShadows Fallがレーベルをかのロードランナーへ移動した際に発表したアルバムである。 そして、このアルバムで彼らは、今までの自分達の音楽性であったメタルコア色を薄めてスラッシュメタル及び正統派ヘヴィメタル色を強めた。 ある意味で音楽性を変えたアルバムだけに[The Art of Balance]と[The War Within]と同じ路線を期待していたファンは、このアルバムを初めて聞いた時「あれ、Shadows Fallってこんなのだったけ?」とか「こんなのShadows Fallじゃない」と、首を傾げるか、もしくは彼らのアルバムではない、と思ったかも知れない。 確かにShadows FallはKillswitch EngageやUnearthやTriviun等のメタルコアの部類に入るバンドだ。 メタルコア色が強かった頃に発表した[The Art of Balance]と[The War Within]の二枚は良いアルバムだ。 さて、彼らが今までの音楽性を変えた[Threads of Life]であるが、俺はかなり良いアルバムだと思う。実は前作[The War Within]よりも好きなアルバムだ。 何度も書くようだが、メタルコア色は薄れ、長いドレッドヘアがトレードマークのシンガーことブライアンもシャウトを減らし、クリーンヴォイスで勝負している。 ヘヴィメタルファンの中にはハードコアな歌い方を嫌う者も結構存在し、他にメタルコア自体を「あんなのメタルじゃない。ただのハードコアだ!」と、認めない者も存在する。 だが、このアルバムはメタルコアを毛嫌いするメタル愛好家でも意外に「良いんじゃない?」と受け入れることのできる内容だと思う。 かく言う俺も実はこのアルバムを初めて聞いた時、 「何だ、このアルバムは。良いじゃないか?」と好きになった。 1曲目の“Redemption”が決めてだった。 他にも良い曲はいくつかある。 個人的にお気に入りの曲は1、2、3、4、5、7、8、10だ(今のところ)。 そういえば、このアルバムは[BURRN!]でも高い評価を得ており、俺もこの[Threads of Life]は上出来だと思う。 メタルコア色が強かった頃のShadows Fallもかっこ良いが、スラッシュメタル及び正統派ヘヴィメタルを聞かせるShadows Fallもかっこ良い。 そして、[Threads of Life]を聞いてから俺はShadows Fallが益々気に入った。