玩具販促用アニメとみせかけて対象となる玩具はすでに発売終了。あとは好きなようにアニメ作ってといわれた脚本家たちが本気で好きなようにやりたい放題やらかした結果誕生した狂気のお笑いアニメ。
1話目から他のアニメでいうラスボス、主人公リュウセイのオヤジ(自称ビッグバンってイタイよね)との戦いが始まり、毎回怒涛の展開を繰り広げて子供向けおもちゃのカブトボーグでメインキャラが死んだりすぐ生き返ったり、サブキャラのはすむかいの店を潰したり、世界制服をたくらむ悪人の野望を阻止しようとして失敗したり、古今東西の熱血アニメのテンプレを踏襲しつつそれを大胆にちゃぶ台返ししたかのような狂ったギャグ展開。
主人公のリュウセイはじめメインキャラの3人組が全員外道な行為を働かして、これじゃ玩具販促じゃなく、幼児の犯罪促進になっちゃうだろという理由からテレビ放送禁止になったのも頷ける(少年たちの保護者的ポジションのエセ外人キャラもフォローできてないし、すっげえうざい)
狂ったキャラ、狂った展開、狂ったオチという狂気の沙汰であるがその狙いは目の肥えた大人のアニメ好きにかつてない衝撃を与えるということであれば目的は達成されている。これほど衝撃的な作品は他にありえない。
1度に全話観るのは非常に危険だ。視聴者のアニメに対する常識、アニメに求める癒しがすべて覆されていくため、激しい現実崩壊感覚を味わう危険性がある。こんな経験は夢野久作「ドグラマグラ」以来である。
危険であるがゆえに、深い魅力を持つ。この麻薬的なアニメは一部の変態アニメファンのみが視聴して楽しみ、伝説として後世に語り継がれるであろう。