NYのアンダーグラウンドの重鎮Fred Frith、Bill Laswell
そして元THIS HEATのCharles Haywardが集ったMASSACRE。
今作は2003年に行われたライブを収録した作品です。
豪華な布陣ですが、内容もそれに見合った凄まじいもの。
元々ニューウェーブ全盛期に始まったバンドだけれど、そこから
20年以上の時を経て、良い意味で角が取れています。
フリスとラズウェルの鬩ぎ合いは、リズムを切り刻むだけでなく
ハードコアのスタイルの中でジャズやブルースの旨味が見え隠れ
するのがたまらない。(もう少しベースの音が大きければなお良かった)
ヘイワードの比較的反復のリズムで進むドラムは正解だと思います。
即興ではある程度の軸がある方が各々が上手く中和されますし、
これでドラムまで大暴れしていたら恐らく聴くのに相当な体力を
消耗する作品になっていたと思います。
TZADIKから出ている作品は極限まで音を追求する余り若干
無機質になってしまうものも多いけれど、この作品は何か
ムードが漂っていて、それもまた非常に良いです。
恐らく3人とも50代くらいだと思うのですが、それで
いてこの強靭な演奏です。
最近は若者よりオジサン達のほうが元気な気がします。