このDVDはアメリカの短編映画16本が収められています。今を時めくティム・バートンがディズニー時代に、自分があこがれているビンセント・プライスについて作った短編(アニメ)とか、ジャック・ニコルソン主演のアバウト・シュミットを撮った、アレクサンダー・ペインの初期のコメディとか、アンダー・グラウンドのメジャー、アンディ・ウォーホルの作品とか(昔から、一般人を退屈させまい、という配慮はない人でした・・・)。
また、1970年代当時、実験映画として紹介されていた、マヤ・デレンの、午後の網目、も入っています。また、ジョージ・ルーカスなんかの初期の短編もあります。
映画人がまだ駆け出しで映画を撮り始めたころ、というのは、出来上がった熟練の娯楽作品を見るようなわけにはいきませんけれども、もし、自分が映画を撮ってみたい、などと思ったことがあれば、その短くも凝縮された幼い表現に、その作家の魂の方向を感知することができます!
また、アメリカ作家の本音の作品(初期の短編であるため)、を集めている、ということで、アメリカとはどんな国か、ということを、普段は隠してしまう底辺や裏の世界までも、見ることができます。
新聞配達の少年たちのこと、とか、店を任された若者のエピ、とか、ターミナル・バーという下町のバーに出没する人々のポートレート(このはドキュメンタリーです)など、現実の重みがあります。
このdvdは、短編映画を見る機会がきわめて少ない、ということを考えると、とても画期的なソフトであると思います。