布袋寅泰とMTV UNPLUGGED。
これまで両者の距離は近いように見えて実際は遠かった。
布袋は自身がそう述べている通り、
決して“上手い”ギタリストではないのだろう。
何よりも“上手い”ヴォーカリストではない。
けれども今回、遂に両者が歩み寄って試された実験は、
決して安易に失敗したかのような烙印を押されるべき物ではない。
戸惑いを隠せないオーディエンスの表情と、
悦びを隠さないステージ上のプレーヤー達。
そこにあるギャップとは何か?
この作品をプレーヤー達と同様に味わうには、
自分自身がUNPLUGGEDな状態にならなければならないだろう。
コンピューターに接続されているかのような思考回路は切断して、
彼らが生み出すグルーヴに身も心も委ねれば、
きっとSLOW MOTIONな時間を共有する事が出来る筈だ。
少なくとも僕は、真夜中の車中で極上の時間を過ごしている。