単にポルノの名作だけじゃなく、日本映画の傑作とまでも言われてますが。これはメロドラマというよりは、犯された女の堕落してゆく物語ですね。犯罪ドラマともいえるでしょう。
このどうしようもないほどの救いようのなさ…。ポルノだし、まあ娯楽として観るんだろうけど。私には、そう観るには抵抗のある後味の悪い映画でした。観終った後は絶望感だけが残ります。ああ〜絶望…。いやもうフツーに見れば、主人公が救われないだけでなく、結局レイプ犯たちや女子高生監禁暴行犯などは捕まらずに悠然とのさばってるんだから、どうにもやりきれない感情が残るんですよね〜。ま、そこは突っ込まずに伏せて観るべきでしょうか。
「初の汚れ役」という水原ゆう紀は大熱演ですね!印象的な場面が随所にあります。70年代っぽい、淡くチープな雰囲気が出てますし、ヌメヌメしたカメラワークも好きです。ただ、村木と名美の公園での会話のシーンなど、なぜか遠くから撮っているのが悔やまれます。特に雨の中、名美が村木を待つシーン。あそこの水原ゆう紀の表情はアップで見せて欲しかったのに!まことに残念。
しかし、この悲惨なドラマから絶望以外いったい何を得れば?…濡れ場は興奮しないし。もう堕ちた女の退廃と滅びの美学に酔うしかないのでしょうか?う〜ん…キビシイ。はは…