松平健が50cmに縮む。本作の見どころはそこだけだ(笑)。
秋原監督にしては珍しいオリジナルストーリーである。普段は日本文学の大家による原作を、チープながら
いい俳優を揃えて、それなりに撮っている組なのだが、今回はPOPな作風だ。
ロケも神宮前の裏路地を使用して、これもルーラルな空気感いっぱいの他作品とは違う。
しかし、50cmになるから50分にした訳じゃなかろうが、あまりに時間がなく、4コママンガのオチみたいに
なっているのが残念だった。
少し前に、木村拓哉が大きくなったり小さくなったりするCMがあったが、それを50分にした感じだ。
キャストもTVメインの俳優が多く、映画としての世界観に欠けた。
女優の起用が多いが、本作で「映画女優」と呼べるのは、大西麻恵だけだからね(笑)。
やたらTV的にセリフをまわす共演者が多い中、感情表現一本で魅せる点で、やはりレベルが違う。
芝居も上手いし、同年代の女優と比べても、清楚さでは抜群の女優なのに、出演作が少ないのが惜しいなあ・・・。
秋原組ならではの同時録音は相変わらず聞きにくく(笑)、チープな音楽も健在だ。
さすがに今回は、大都会のド真ん中で収録しているので、アフレコも多様していたが、やはり聞きにくい。
劇中に自身の監督作「河童」のコマーシャルを挿入するのは反則と思うぞ(笑)。
考え方によってはパート2も出来るエンディングだが、秋原組は続編製作の事例がないので、
これもヘンテコな結末で完了、ということだろう。星は2つです。