1970年代最後の年1980年(注:21世紀も2001年から)、イギリスの4人組が唯一出した全7曲のアルバムで、あまりにも強烈過ぎる一撃!
まさか、本作をCDで聴けるようになっていたとは・・・しかも、オリジナル・アナログがリリースされる前後、日本にはほとんど入ってこなかった7インチ3枚(1枚はスプリット)計6曲も追加収録されているではないか。
そして、その6曲総てが、アルバム何曲目のシングル・ヴァージョンとかではなく、全くの別曲なのだ。
1曲目からフォロワーを許さない、独得の堅固なサウンド。
工業性攻撃的神秘主義とでも言おうか、曲想自体が、まるで異次元のよう。
後の、所謂デス声っぽいヴォーカル、メタリックな間奏のギター、タンタカと妙に軽いドラミング、ヘヴィーだが淡々としたベース、ホーンも入り、初めて聴いた時は、それまでに接したどの音楽とも異なる味わいで、目が点になりました。
4(線の細いギターが長々と続き、静謐ながらスリリング!)と、6(もっとハードなギターが聴ける、インダストリアル、ノイズの一つの極北とも思える)以外は歌入りなので、2曲しかヴォーカル・ナンバーがないディス・ヒートの1stより、とっつき易いかも。
そして、老朽化し、雨漏りがしている工場みたいな、不気味なのだが笑えもするラストの7で見事に完結!
追加トラックは、基本的にアルバムと同路線だけれども、さらに実験的な内容。
普通、シングルならポップにしても良さそうなものなのに、この連中は一体何を考えていたのでしょうね。
あわよくばという気持ちはあったかもしれないが、決して時流に乗った金儲けではなく、自分たちが聴きたい曲、好きな音楽を、自由にやりたいというような、清々しい風(金属腐臭も含む)を感じてしまう名盤中の名盤!!!
プレミアがついてしまったことだけが、非常に残念だよ。
ジャケットの画像がないようなので、添付しておきます。
このデザイン、女性らしいのですが、すっきりしていて、センスが良いです。