この作品はマイケル・ムーアが作り出した物語ではない。出演者の1人に過ぎないのでお間違えなきよう。
原題は「This Divided State」で「この分断された国」とでも訳すのだろうか?
日本人が抱きがちなアメリカに対するステレオタイプとはかけ離れた姿が淡々と投影されている。
ドキュメンタリーの舞台となったユタ・ヴァレー大はユタ州の大学としては最もリベラル。
その大学をして大統領選直前に民主、共和両陣営から論客を招き講演会を企画。
民主党陣営としてマイケル・ムーアの講演会を企画したところ大論争(というよりヒステリックなボイコット)が巻き起こる。
その顛末がこのドキュメントの骨子。
最後の最後にちょっとしたどんでん返しがあってブラックユーモアが好きな方にはお勧めかもしれない。
でもユタに滞在していた私的には「あるある」満載で決して誇張された姿では無いのである。