イスラエル出身、Avishai Cohen(tp)のリーダー作です。
ですがAvishai Cohenは比較的控えめな演奏をしている印象。
このアルバムで特筆すべきはLionel Loueke(g)のプレイです。
Lionelはサイドメンとして、ハンコックやグレッチェン、テレンス・ブランチャード等のアルバムで数々の仕事を残しています。
しかしそのどれもが彼の本当の魅力を生かし切れてるようには思えません。(もっとも彼のリーダー作においても、彼の本領を聴けるのはデビュー作<In a Trance>だけのように思えます。)
このアルバムではなんとそんなLionelがサイドメンとして大活躍しています。Avishai Cohenのリーダー作ですが、Lionelの作品といってもいいくらい彼の色が強いです。
少し中だるみがあるものの、アルバム全体のバランスもよく聴いていて飽きません。
Avishai Cohenの演奏は決して悪いわけでなく、むしろLionelの圧倒的な世界観の中で訥々と演奏し、それが光っています。
サイドメンとしてのLionel Louekeを聴きたい方はぜひ!