非常に素晴らしい。
大阪のドラム,ヴォーカルバンド8ottoの待望のメジャーデビューアルバム。
07年のロック・シーンに置いてこのアルバムの存在はあまりに重要だ。
しかしジャケットがあまりに惜しい。唯一、この作品に不満があるとすれば
それはジャケットのカッコ悪さ。(これは彼らの1977というPVにも言えるのだが)
!!! meets スライなM-1の「Counter Creation」から
既に凡百の日本のバンドとは比較に成り得ない程の熱量と勢いを感じる。
カッコいい!!Tacteel Remixで話題のM-2「1977」。(TacteelのRemixはiTunes限定で配信中とのこと。)
「1977」自体はPV曲でもあるので、耳にしたことがある人は多いと思う。
そしてPOPで軽快なM-3の「Round and Roll」と冒頭の3曲で既にアルバムとしての
完成度の高さと品質は間違いなく保証済み。
そして、冒頭の3曲以降、このアルバムでは
これまでなかったアプローチがなされている。
例えばM-8「Hey Jah」、M-11「Fake」と言った楽曲で感じられる、
黒人音楽のグルーヴ。
それはカーティス・メイフィールドだったり、ボブ・マーリーだったりといった
偉大なるレジェンドたちからの影響を見事なままに昇華し、
その様はさながらレッド・ホッド・チリペッパーズをも彷彿とさせるほど。
特にM-11「Fake」は8ottoの新しいフェイズを感じるには
十分すぎるほどの佳曲!!Good!
前作「we do viberation」はその熱量、勢い,存在があまりにも鮮烈で
デビューにして既に、日本のロックの金字塔的存在になっているが
本作では、そういった高すぎるハードルすらも難なく超えた印象を受ける。
とにかく、じっくりと全曲を頭から通して聴くと
ありとあらゆるロックンロールの遺伝子を感じることが出来ると思う。
既存の日本のバンドとは比較にならないほどのグルーヴ。
豊かなメロディー。そして邦楽/洋楽、ロック/ダンスをクロスオーバーしていく、その特異な存在。
間違いなく8ottoのアルバム「Real」は傑作であり、
日本の音楽シーンをさらに更新していく一つの指針となるような1枚だろう。