'99年作のゴシック・メタル。リリース元はCCP-recordsで、かつてEPを1枚だしているようだが詳細は不明。彼はギター、アコギ、Key、ピアノを担当するのみでヴォーカルなどはセッションメンバーとなっている。その内訳は、男性Vo2名、女性Vo、チェロ、フルート、リュート、ドラムとなんとも贅沢。さて肝心の曲のほうは"Intro"+"Chapter I"〜"Chapter IX"という9部構成で、かなり壮大なスケールの作品に仕上がっている。このスケール感だけでも圧倒されるのに、サウンドの美しさといったら、他に類を見ないほど。クラシックなみのクオリティで感動する。特にピアノ、フルート、チェロが効果的に使われており、ヴォーカルもしっとりした女性Voと哀しみにみちたデス声(慟哭)の取り合わせが非常にマッチしており、良いあじをだしている。アルバム全体の雰囲気も、暗く、さびしく、もの悲しい、といったツボを押さえた感じで鳥肌もの。系統で言えば、あのBLACKMORE'S NIGHTをゴシック風味で味付けした感じと思っていただければいいと思います。ちなみにジャケットは、半身がミイラ化した女性のイメージで、まさに醜さと美しさをあらわすゴシックの定番でしょう。
このアルバムは自分が買ったはじめてのゴシックで(ジャケ買い)、こんなに良いものにあたるなんて我ながらヒキが強いなあと思ったものです。