ヘッドフォンで一定レベルを超える音質を求める場合、やはりヘッドフォンアンプが欲しくなるものです。
STAX の静電型ヘッドフォンシステムは普通の物と違って専用のアンプを要しますが、この価格であれば同じ投資で普通のヘッドフォンアンプとヘッドフォンを揃えるよりはずっといい音が聴けるように思います。
デジタル音源を聴く場合は DA 変換機器も必要になるのが難点なのですが(AV アンプのアナログ出力でも十分かもしれません)。
私の場合、他にも普通のタイプのヘッドフォン(ATH-AD900 と K-702)とヘッドフォンアンプ(DR DAC2)を所有していますが、特に良い音で聴きたい場合はこちらを愛用しています(入力には DR DAC2 のアナログ出力を利用)。1年程聴き比べるうち、自然にそういう形に落ち着きました。
音質について客観的に述べる事は難しいですが、従来的静電型のイメージからすると中高域の質が強調されがちですが意外と音圧があって低域の質も良く、聴き疲れしません。バランスのとれた音に感じます。
● 難点
・やはり夏は蒸れます。音質上、耳まわりに密着するように装着する必要があるので仕方が無いのですが(少しユニットを耳から遠ざけてみるとわかります)、暑い時は普通のヘッドフォンも利用しています。
・側圧が若干強めでユニットの形状も独特なので最初は装着に違和感もあります。慣れればこれも悪くありませんが(特に痛くなる事もありませんでした)。欲を言えば音質を損なわない範囲でもう少し軽くして欲しい所です。
(軽い装着感なら AD900 は最高だと思います。AD900 との比較では少し装着に覚悟が要る感じです。)
● 注意点
・樹脂製のヘッドバンドは案外折れることがあるので取り扱いに注意(ひょんな拍子にぐっと力かけて広げてしまったことがあるのですが折れました)。
・一般に静電型ヘッドフォンの振動板は湿度に敏感だそうです。神経質になる必要はないと思いますが多少気を使った方が長持ちするでしょう。
・アンプはちょっと熱を持ちます。暑い時期は通気性にも気を使った方が長持ちするでしょう。
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