黒澤監督の監督デビュー作、
戦時中に作られた劇画タッチの作品で、充分に面白いです。
柔道対柔術のアクションも素晴らしいです。
矢野正五郎(大河内傳次郎)闇討ちシーンの静寂、
三四郎(藤田進)と柔術家たちの試合では、負ける方が崩れる様に負けるのがヴィジュアル的に楽しめます。
そして、姿三四郎と小夜(轟夕起子)のラブロマンスも微笑ましい雰囲気が漂っていて、好感が持てます。
明治時代の世間知らずの実直な若者と清楚で可憐な娘の淡い恋 って感じがよく出ています。
大河内傳次郎(矢野正五郎)、月形龍之介(桧垣源之助)、高堂国典(和尚)の役どころを心得たセリフ回しも凄く印象に残っています。
只者じゃない、さすが!って感じです。
姿三四郎<普及版> [DVD]
フォーマット | ブラック&ホワイト, 字幕付き |
コントリビュータ | 藤田進, 大河内傳次郎, 清川荘司, 河野秋武, 黒澤明 |
稼働時間 | 1 時間 19 分 |
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メーカーによる説明
姿三四郎 [Blu-ray] | 姿三四郎 [DVD] | 姿三四郎<普及版> [DVD] | 続・姿三四郎 [Blu-ray] | 続 姿三四郎 [DVD] | |
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カスタマーレビュー |
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5つ星のうち2.9
18
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価格 | ¥4,000¥4,000 | ¥5,831¥5,831 | — | ¥4,262¥4,262 | ¥3,600¥3,600 |
製品仕様 | Blu-ray | DVD | DVD | Blu-ray | DVD |
発売日 | 2009/10/23 | 2002/10/25 | 2007/12/7 | 2009/10/23 | 2002/10/25 |
商品の説明
商品紹介
【黒澤明DVDコレクション】
*映像特典を簡素化・お求めやすい価格でリリース!
(THE MASTERWORKSシリーズとは別商品です。)
記念すべき黒澤明監督デビュー作。時は明治15年。修道館に入門した姿三四郎が、柔道家としてが技能・精神ともに大きく成長していく姿を描いた痛快娯楽作。
レビュー
巨匠・黒澤明の記念すべき監督デビュー作。明治15年、柔道家・矢野正五郎の人徳に打たれた姿三四郎は、門下生として修道館に入門。師の言葉の真意を理解し、柔道家として成長していく彼の下に、他流派の猛者たちが次々と戦いを挑んでくる。 -- 内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 105 g
- EAN : 4988104044709
- 監督 : 黒澤明
- メディア形式 : ブラック&ホワイト, 字幕付き
- 時間 : 1 時間 19 分
- 発売日 : 2007/12/7
- 出演 : 大河内傳次郎, 藤田進, 河野秋武, 清川荘司
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : 東宝
- ASIN : B000VI03TY
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 89,905位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 10,537位日本映画 (DVD)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年7月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年10月23日に日本でレビュー済み
DVDに映像特典として収録されていた91分の最長版は収録されていません。正直、最長版を観た後では79分版はダイジェスト版としか思えない。
両方の版を収録する容量は十分あるはず。復元された場面の痛みが激しいから?それとも単なる手抜き?(手抜きだと思う)
ちなみにドキュメンタリーの「創ると云う事は素晴らしい」も収録されていません。ファンが満足する商品を届けようという意欲は無いのか・・・
両方の版を収録する容量は十分あるはず。復元された場面の痛みが激しいから?それとも単なる手抜き?(手抜きだと思う)
ちなみにドキュメンタリーの「創ると云う事は素晴らしい」も収録されていません。ファンが満足する商品を届けようという意欲は無いのか・・・
2020年10月18日に日本でレビュー済み
格闘シーンやロマンスもあるのだけれど、明治の書生が成長していく様が描いている。
三船敏郎が活躍する映画に比べると、まだ物語に起伏がなくて映画に引き釣りこまれる様なおもしろさはない。
三船敏郎が活躍する映画に比べると、まだ物語に起伏がなくて映画に引き釣りこまれる様なおもしろさはない。
2018年6月28日に日本でレビュー済み
その監督の全てが監督デビュー作品に出ていると言われる。黒澤映画は、端的に言って黒澤劇画である。晩年に「夢」という作品を撮るが、そのタイトルが示すように、黒澤映画は全て黒澤明の夢と言って過言ではない。シーンのひとつひとつが黒澤明の夢であり、劇画である。劇画であるがゆえに、現在の米国DCコミックの娯楽性と何ら変わりなく、日本人でなくても黒澤劇画に惹かれる人が出て来てもおかしくはない。たしか押井守監督は、全ての映画はアニメであると断じたらしいが、正しくは全ての劇画はアニメである(逆は必ずしも真ならずだが。押井監督の実写映画は実写劇画であるがゆえにアニメであり実写である必然性もない)。したがって、黒澤劇画はシンプルにアニメ化しやすいだろう。劇画は映画に遠く及ばない。
柔道経験者が視れば、本映画は柔道ではないとすぐ分かる。まるでダンスのようで笑えるシーンもある。投げて空中を飛び、板壁にぶつかって落ちるシーンは、後のスポコンTV番組「柔道一直線」が真似たか。
三四郎が村井を見舞った際、三四郎と村井、その娘が夕餉を食している部屋に、妙ちくりんな格好をした檜垣がちん入。黒澤監督の意図は分からないが、寒風の効果音も可笑しく、檜垣を迎えた三人が三様に固まる様子は笑える。終わり方がぶつ切りのシーンが多く、投げやりか、どう編集していいか分からなかったのか不明。
柔道経験者が視れば、本映画は柔道ではないとすぐ分かる。まるでダンスのようで笑えるシーンもある。投げて空中を飛び、板壁にぶつかって落ちるシーンは、後のスポコンTV番組「柔道一直線」が真似たか。
三四郎が村井を見舞った際、三四郎と村井、その娘が夕餉を食している部屋に、妙ちくりんな格好をした檜垣がちん入。黒澤監督の意図は分からないが、寒風の効果音も可笑しく、檜垣を迎えた三人が三様に固まる様子は笑える。終わり方がぶつ切りのシーンが多く、投げやりか、どう編集していいか分からなかったのか不明。
2021年4月19日に日本でレビュー済み
姿三四郎は黒澤明の最初の監督作品で1943年の公開時は97分。再上映の時は79分にカットされ、これが普及版のDVDには通常は収録されている。私の購入したDVDは2002年発売の「黒澤明:The masterworks 1 DVD Boxset」収録のもので、そのまま再生すると79分の「普及版」で、カットされたシーンは文字で説明されている。「特典」として「最長版」の91分が野上照代(黒沢のスクリプター)によるコメンタリー付きで見ることが出来る。これは、ロシアで発見された45分のフィルムの中に普及版に含まれていないシーンがあったものを普及版に付け足し91分としたもの。新しく付け加えられた部分は画質と音質が悪いので、どの部分が付け加えられたのかはコメンタリーを聞かなくても判別できるので、最初に視聴するときは、この「最長版」から鑑賞したい。「普及版」でも音声が聞き取り難いことがあるので、字幕はオンにしてみるのがお勧め。特に、「最長版」で付け足されたシーンは、字幕なしでは聞き取れないので「最長版」の視聴に字幕は不可欠。また、このDVDには黒沢、藤田らのインタビューによる姿三四郎の撮影裏話が収録。ラストシーンの雲がなびくシーンは、待った末の幸運で、フィルムを早送りするなどの操作は一切行われていないとのこと。
コメンタリーによると月形龍之介が演じる檜垣は、普及版だとただの悪役であるが、最長版では小夜(演:轟夕起子)に金銭の援助をするなど、人間性も見せており映画のイメージも変わるとのことであった。私は「普及版」を最初に見てから、「最長版」が収録されていることに気がついて、カットされた部分をみることになったが、これでは大いに興味が削がれてしまうので、初見は是非、最長版で見たいところ。なお、主役の藤田進の相手役を演じた轟は1917年生まれなので、当時26歳で宝塚出身の華やかさがあり、いまであれば鶴田真由が似ている。
藤田進は1912年生まれであるので当時31歳で若々しい。ライバルとの三つの対決シーンはいずれも決着がつくときの投げるシーンは、数メートルも投げるような現実味のないものとなっているが、この時の藤田の組み手は、釣り手も引き手も、相手の右襟・右袖をとっており(今のルールなら6秒以上続けば片襟で反則になる)、奇異な印象を受けるかもしれないが、これは山嵐(三四郎の得意技)をかけるときの組手で足のさばきも山嵐のものである。実際の柔道技が見られるのは、数名を相手に喧嘩をしているシーン。一本背負いなどを見せるが、技に切れがなくアクションシーンとしては格闘映画の優れたものに及ばない。藤田と闘う志村喬は1905年生まれなので当時38歳だが、役の上では轟の父親役なので、もう10歳くらい上の設定。藤田に大外刈りの連続攻撃、肩車、裏投げを掛けるシーンは豪快で、藤田と組んでいるシーン迫力はある(志村は神戸一中の時に柔道経験)。コメンタリーによると藤田と志村は柔道の練習を相当していたとのことである。
藤田と月形の対決は、決闘場の雲やススキの動きが素晴らしい。また、コメンタリーにもあるが、決闘が終了した時、月形がススキの斜面を数メートル滑り落ちるシーンがあるが、決闘自体よりも勝負のリアリティがでておりよい。
メッセージ性としては、無我の境地の悟りがひとつのテーマになっているが、以下のセリフにあらわされている。
(祈る轟を見て、大河内傳次郎が姿三四郎に)姿、あの美しさは一体どこから出てくるか分かるか?祈るという事の中に己を捨て切っている。自分の我を去って神と一念になっている。あの美しさ以上に強いものはないのだ。
三四郎:俺はその娘(轟)が己を捨て切って父のために祈っている美しい顔を見てしまった。それが困る。その美しさに勝つにはどうしたらいい、和尚?
和尚:鈍根(どんこん=仏道修養の素質が劣っていること。愚かなこと)。お前もその娘のように無心になったらよかろうが。
三四郎:俺にはなれん。
和尚:なれる。お前はなったことがある。
三四郎:いつだ和尚。
和尚:(池を指して)修道館の姿三四郎はあすこで生まれた。お前はその命を忘れたのか。
コメンタリーによると月形龍之介が演じる檜垣は、普及版だとただの悪役であるが、最長版では小夜(演:轟夕起子)に金銭の援助をするなど、人間性も見せており映画のイメージも変わるとのことであった。私は「普及版」を最初に見てから、「最長版」が収録されていることに気がついて、カットされた部分をみることになったが、これでは大いに興味が削がれてしまうので、初見は是非、最長版で見たいところ。なお、主役の藤田進の相手役を演じた轟は1917年生まれなので、当時26歳で宝塚出身の華やかさがあり、いまであれば鶴田真由が似ている。
藤田進は1912年生まれであるので当時31歳で若々しい。ライバルとの三つの対決シーンはいずれも決着がつくときの投げるシーンは、数メートルも投げるような現実味のないものとなっているが、この時の藤田の組み手は、釣り手も引き手も、相手の右襟・右袖をとっており(今のルールなら6秒以上続けば片襟で反則になる)、奇異な印象を受けるかもしれないが、これは山嵐(三四郎の得意技)をかけるときの組手で足のさばきも山嵐のものである。実際の柔道技が見られるのは、数名を相手に喧嘩をしているシーン。一本背負いなどを見せるが、技に切れがなくアクションシーンとしては格闘映画の優れたものに及ばない。藤田と闘う志村喬は1905年生まれなので当時38歳だが、役の上では轟の父親役なので、もう10歳くらい上の設定。藤田に大外刈りの連続攻撃、肩車、裏投げを掛けるシーンは豪快で、藤田と組んでいるシーン迫力はある(志村は神戸一中の時に柔道経験)。コメンタリーによると藤田と志村は柔道の練習を相当していたとのことである。
藤田と月形の対決は、決闘場の雲やススキの動きが素晴らしい。また、コメンタリーにもあるが、決闘が終了した時、月形がススキの斜面を数メートル滑り落ちるシーンがあるが、決闘自体よりも勝負のリアリティがでておりよい。
メッセージ性としては、無我の境地の悟りがひとつのテーマになっているが、以下のセリフにあらわされている。
(祈る轟を見て、大河内傳次郎が姿三四郎に)姿、あの美しさは一体どこから出てくるか分かるか?祈るという事の中に己を捨て切っている。自分の我を去って神と一念になっている。あの美しさ以上に強いものはないのだ。
三四郎:俺はその娘(轟)が己を捨て切って父のために祈っている美しい顔を見てしまった。それが困る。その美しさに勝つにはどうしたらいい、和尚?
和尚:鈍根(どんこん=仏道修養の素質が劣っていること。愚かなこと)。お前もその娘のように無心になったらよかろうが。
三四郎:俺にはなれん。
和尚:なれる。お前はなったことがある。
三四郎:いつだ和尚。
和尚:(池を指して)修道館の姿三四郎はあすこで生まれた。お前はその命を忘れたのか。
2011年3月20日に日本でレビュー済み
工夫また工夫。
履き捨てた下駄の行方は。
流れの中の水草は。
障子はゆっくりと落下。
夜通し池の中の杭にしがみついて立つ三四郎の前に、白い蓮の花一輪。
ひそかに心配して控えていた4名のひとびとが、三四郎の声に応じてかけよります。
神社で祈る轟夕起子氏の小夜に出会います。
のちに『七人の侍』の老婆、また『白痴』の老婆のお勤め、すっきりと解明しておきたい細部の構成は、直接に、映像の形でそこにあります。
試合の前に師に微笑みかけ自分の頭をなでる三四郎のしぐさは、勘兵衛が頭をなでるすがたを思い起こさせます。
履き捨てた下駄の行方は。
流れの中の水草は。
障子はゆっくりと落下。
夜通し池の中の杭にしがみついて立つ三四郎の前に、白い蓮の花一輪。
ひそかに心配して控えていた4名のひとびとが、三四郎の声に応じてかけよります。
神社で祈る轟夕起子氏の小夜に出会います。
のちに『七人の侍』の老婆、また『白痴』の老婆のお勤め、すっきりと解明しておきたい細部の構成は、直接に、映像の形でそこにあります。
試合の前に師に微笑みかけ自分の頭をなでる三四郎のしぐさは、勘兵衛が頭をなでるすがたを思い起こさせます。
2008年5月7日に日本でレビュー済み
映画館で鑑賞した経験から感想を書けば
モノクロの枠を当時見たときでさえ超えて
風、雲、水のまるで生き物のような躍動と
支那の夜で有名な、ハリー三村のモダンな
カメラワークで当時検閲が入った映画を
優雅にカラー映像のごとく演出した監督の
技術は並外れていたのです、また檜垣源之助
にまつわるシーンや三四郎が師の特訓を
受けるシーンが理由は分かりませんが行方
不明になり、一部整合性に欠ける編集は
戦時下の公開限界時間を越えていた理由から
何らかの検閲が入ったと想像させます。
最後に出てくる都電が昭和のにほいを感じ
懐かしさと資料としての価値も見出せます。
DVDやTVでは残念ながら古臭く感じるかも
しれません。機会があったら劇場で鑑賞を
お奨めします。
モノクロの枠を当時見たときでさえ超えて
風、雲、水のまるで生き物のような躍動と
支那の夜で有名な、ハリー三村のモダンな
カメラワークで当時検閲が入った映画を
優雅にカラー映像のごとく演出した監督の
技術は並外れていたのです、また檜垣源之助
にまつわるシーンや三四郎が師の特訓を
受けるシーンが理由は分かりませんが行方
不明になり、一部整合性に欠ける編集は
戦時下の公開限界時間を越えていた理由から
何らかの検閲が入ったと想像させます。
最後に出てくる都電が昭和のにほいを感じ
懐かしさと資料としての価値も見出せます。
DVDやTVでは残念ながら古臭く感じるかも
しれません。機会があったら劇場で鑑賞を
お奨めします。
2008年5月31日に日本でレビュー済み
黒澤の記念すべき初監督作品にして娯楽映画の傑作 娯楽に飢えた人々をはげまし楽しませた
映画でもある 三四郎が池に飛び込んだら綺麗な花が咲いていたあのシーンは娯楽作ながら
芸術性を感じます 未熟な青年が成長していくハート・ウォーミングなストーリー。
志村喬との決闘シーンも面白い 敵を悪く見せるんじゃないんだね 敵に愛着がある。
志村喬が何度投げ飛ばされても投げ飛ばされても起き上がる 不屈の闘志に皆さんもはげまされたはず
ラストの草原での格闘シーンも実に面白く出来ており娯楽性を極めている 黒澤には頭がさがります
映画でもある 三四郎が池に飛び込んだら綺麗な花が咲いていたあのシーンは娯楽作ながら
芸術性を感じます 未熟な青年が成長していくハート・ウォーミングなストーリー。
志村喬との決闘シーンも面白い 敵を悪く見せるんじゃないんだね 敵に愛着がある。
志村喬が何度投げ飛ばされても投げ飛ばされても起き上がる 不屈の闘志に皆さんもはげまされたはず
ラストの草原での格闘シーンも実に面白く出来ており娯楽性を極めている 黒澤には頭がさがります