SRVの映像資料の中で、なぜかこの一本だけ、観たことも無ければ買ってもいなかった。やっと重い腰を上げて買いました。
巷で言われている、1982年モントルーでのブーイング事件とは、どんなものだったのか?やっとこの目で確認する事ができました。
「場違いの若造ミュージシャンだったSRVに、『ジャズ』の観客がアレルギーを起こして、ブーイングを浴びせた」というのが巷説として流布されています。
しかし、1982年版を実際に観てみると、SRVのコンディションが異常に悪い!!!ヘタ。こんなにいただけないプレイをするSRVは、初めて観ました。
これでやっと解かりました。観客はSRVアレルギーを起こした訳でもなく、イジメをした訳でもない。ただ単にSRVのコンディションが悪すぎたために、ノリようがない。「お前どうした?!なんだそのプレイは?!モントルーなめてんのか?!」というのが観客の本音でしょう。だからブーイングを浴びせたのです。
てな事で、1982年の方は、見ごたえが無い、悪く言えばショボいプレイのせいで、しょっぱい内容です。
SRVは普通のブルース・ギタリストじゃない。世界史上最強のギタリストなんです。これを肯定しなかった観客は、絶対に正しい。
1985年版は、さすがSRV、見事な内容です。エル・モカンボには及ばないかな〜という感じですが、オープニングのスカットル・バッティンは、ライブでプレイされたスカットル・バッティンの中で、最も音質が良いです。これは貴重です。ロックパラストもジャパンも音がこもって残念でしたが、モントルーはバッチリです。
そして何といっても、ビジュアルがカッコいい!SRV史上、最もライトウエイトでスリム、ヒゲを生やしたカッコいいSRV、素敵です。
84年・85年に必ず使っていた、白のリップスティック・ストラトがここでも登場します。個人的には、あのストラトの音が、最高のストラトサウンドだと思います。