萩原健一ご本人には申し訳ないが、ショーケンがロックシンガーから生粋のロックンローラーへ変貌したのはこのアルバム以降だと個人的には思っています。それまでの都会的センス、プライドもかなぐり捨てて、自らの体験を「魂の叫び」として唄い上げている。ファンとしては、音のバランスに多少不満があり、ショーケンのボーカルもエコーがかかり過ぎているような気もしますが、多分アレンジ等に充分時間をかけれなかったのではないかと、推測します。しかし楽曲はショーケン自身が書いた詞が多く、その前に発表した「デランジェ」とは対照的に非常に生々しい。このアルバムを引っさげて行われた84年、85年の「サンキューマイディアフレンズライブ」「What's last live?」は、ロック史上に残る名ライブと言って過言はないでしょう。2003年ショーケン復活の際、テレビで唄われた「ショーケントレイン」は「9月25日吉日,友の結婚」というタイトルで、このアルバムに収録されています。その他ライブでは欠かせない名曲も多く収録されています。