1981年にLPレコードで発売されたタモリさんの4枚目のアルバムがこの「ラジカル・ヒステリー・ツアー」です。
聴いてみると分かりますがこれは中々の名盤です。
ちなみに当時このアルバムの発売を記念して、タモリさん初の全国縦断コンサート「ラジカル・ヒステリー・ツアー」まで開催されました。
アルバムはタモリさんが歌う曲と曲との間にコメディタッチなオーディオ・ドラマがサンドイッチされている構造になってます。
そのドラマ部分はロバート・アルトマン監督の映画「ロング・グッドバイ」をパロディしたような内容だったり。(笑)
収録曲の方も中々の名曲ぞろい、まずサザンオールスターズの桑田佳祐さんが提供した「狂い咲きフライデイ・ナイト」は先行シングルとして発売された曲なんですが、これは写真家の浅井慎平さんが監督したタモリさんの主演映画「キッドナップ・ブルース」の主題歌だった曲でもあります。
アルバムの前半部分に収録されている「ラジカル・ヒステリー・ツアー」「イケネコ・ドドネコ」「雨降り午後」そしてタモリさんがデタラメな英語の歌詞で歌っている(笑)「ミンク・タッチ」はそのどれもが名曲、歌詞は意味不明な曲が多いんですけど(笑)何故かどの曲にも不思議な魅力があって聴ける音楽なのです。
そのような収録曲の中でもいちばんのお薦めは8曲目に収められている「惑星流し」でしょうか。
この曲の作詞はタモリさん、作曲はスクェア(T-SQUARE)のリーダー兼ギタリストの安藤正容さんなんですが、中々の名曲なのでぜひ多くの人に聴いてみてほしい曲です。
ボーナストラックとして収録されている「タモリのワーク・ソング」はタモリさんが様々な有名ジャズマンに扮して出演していたビデオテープのテレビ・コマーシャルで使われていたいわゆるCMソングだった曲なので、聴けば懐かしく感じる人も多いのではないでしょうか。
個人的には6曲目に収められている「スタンダード・ウィスキー・ボンボン」という曲のイントロ部分が、この曲を演奏しているザ・プレイヤーズのアルバム「ワンダフル・ガイ」の収録曲「タッチ・オブ・ザ・レインボー」のイントロ部分とムードが似ていたりするので思わずニヤけてしまったりもするんですが、そういうパロディ的な要素も魅力の一つになっていたりするのがこのタモリさんの4枚目のアルバム「ラジカル・ヒステリー・ツアー」だと思います。
そろそろタモリさん、また新しいアルバムを作ってくれないかな~?。(笑)