「そろそろうたのとびらをあけてみるか」(大友良英)
例えば、氏自身の活動を常に「差異化のコード」の"揺さ振り"、"書き換え"であるとすれば、ここまでフィジカルに「音楽の意味への意志」を露に謳い感じる作品があっただろうか?(タワーレコード新宿店 池田敏弘)
大友自身のギターを全面にフィーチャーした、ロック色の濃いアルバム。ゲストヴォーカリトに、カヒミ・カリィ、山本精一、レオニード・ソイベルマン(from NE ZHDALI)、カワイ・シノブ、ジム・オルークを迎え、『ラジオのように』、『自殺について』などのカヴァーに加えた、オリジナルを含む10曲を収録。
【Musician】
大友良英(arr, el-g, ac-g, tt, etc.)
アルフレード・ハルト(tenor sax)
近藤達郎(key)
ナスノ・ミツル(el-b)
芳垣安洋(ds, perc, tp)
【guest vocal】
カヒミ・カリィ
(track01,06,09,10)
山本精一
(track02,03,07)
レオニード・ソイベルマン(from NE ZHDALI)
(track01)
カワイ・シノブ
(track04,05)
ジム・オルーク
(track10)
【アーティストについて】
1959年生まれ。ターンテーブル奏者/ギタリスト/作曲家として、日本はもとより世界各地でのコンサートやレコーディング等、常にインディペンデントなスタンスで活動。特に現代音楽や即興、ノイズの分野における欧米での評価は高い。ノイズやフィードバックを多用した大音量の作品から、音響の発生そのものに焦点をあてたスポンティニアスな作品、また近年はジャズの作品も多く、その作風は多種多様。Sachiko Mと結成した電子音響系プロジェクト「Filament」で徹底した音響作品を指向する一方で、伝統楽器に焦点を当てた「Cathode」や「Anode」、ジャズへのあらたな視点を提示する「ONJO」といった大編成のプロジェクトを率いる。またカヒミ・カリィや浜田真理子等歌手のプロデュースも手がける一方で映画音楽家としても中国 / 香港映画、から近年の日本映画、テレビドラマに至るまで、数多くのサウンドトラックを手がけ、その作品はベルリンをはじめとした多くの映画祭で受賞、高い評価を得ている。